できちゃった | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 アワビの種苗生産って大規模な設備と高度な技術がないとできません

 水質とか水温とか微細藻類の増殖とか色々

 

 当方は国の機関の方のご指導で大きな施設を建設しまして、年間120万個のアワビ稚貝を生産、放流しており、関係する人達は日々大変な苦労をして種苗業務に励んでいます

 お疲れ様です

 

 

 もっと簡単で楽な方法はないんだろうか?

 せっこぎ(怠け者)かつ根が単純で、物事をあまり深く考えない(つまりバカ)私は

 PHとかDOとか流量がどうのとか窒素の量がどうとかいう基本的事項を

 (珪藻が生えてアワビが生きれる水ならいいんじゃねえ?)

 バカ丸出しの短絡的思考によってすっ飛ばしまして、コンブの成熟を促進中の水槽にアワビ幼生を投入

 

 先生のご指導では幼生を投入した後もたくさんの作業が必要なんですが

 私は

 (コンブが生きればアワビも生きるのだ)

 ってほったらかし

 

 その挙げ句にアワビ幼生を投入したことすら忘れているという

 

 

 で、昨日、コンブの採苗が終了したので母藻を片づけていたら

 

 何か赤いのがある

 何だ?

 ん」?よく見るとアワビじゃありませんか

 「なんでアワビがいるんだろ?????あ”ーーーーそういえば幼生入れた!!」

 

 大きさは1㎝ほど

 専用の施設で育ててるのと変わらない大きさです

 

 水替え無しの循環濾過

 温度調整なし

 掃除なし

 栄養分の投入なし

 珪藻の投入なし

 (なにしろ忘れてたもので)

 で、できちゃいました(笑)

 

 アワビの研究者の方に

 「できちゃいました」

 って報告したら

 「ホントですか?アワビ種苗生産の技術革新のヒントがあるかもしれませんね。これから〇×▲△□■で△××○▲でしょうから・・・・・」

 「あのー、よく解らないんでとりあえず来春まで飼ってみます。生きてりゃそれが正解でしょ」

 「まあ、そうですけど・・・・」

 って呆れられました(笑)

 

 まあ、できた数は微々たるもんなんですけど、もしこの方式である程度の種苗を生産できるとなれば、種苗生産のための設備投資は0が2つか3つぐらい減ると思います

 そのまま飼って9㎝サイズにすれば・・・・・売れますね

 

 

 

 

 この水槽

 県の研究者の方には

 「ボクのじっけんしつ」

 と呼ばれてバカにされてる基本水を替えない循環ろ過システムですけど、これまでコンブの成熟促進、サケ卵の発眼までの管理、ホヤの採卵から種苗生産、ナマコ飼育、アワビ蓄養、アワビ養殖と成功させて参りました

 

 現在、アワビの種苗生産と平行して、もう一つ試験を実施中

 これは海藻なんですけど、海藻の研究者が聞いたら「はあ?」って呆れるか驚愕するか(笑)

 なにしろ私、自分で笑っちゃいましたもの

 

 もうすぐシェイクダウンなので、その時ご紹介します

 

 


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