いきものがかりは | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 今朝、ワカメの試験のために港へ行くと、漁業者は続々と海へ出て行き

 定置船は水揚げをしたあとすぐに網を積み込んでいました

 台風19号の接近で上げていた大型定置の網入れをするみたいです

 

 サケのふ化放流事業チームは台風19号で流失してしまった摂待川の捕獲施設の復旧作業

 魚市場は通常勤務

 コンブの種苗生産チームは水替え作業

 

 生き物を扱うヒトは祝祭日も関係ありません

 皆様、お疲れ様です

 

 産直チームは販売再開のために、今日も1日働いてるみたい

 この前の日曜も1日作業してたようですし

 

 まあ、皆さんがんばりますわ

 

 

 

 定置網とかサケの捕獲施設は魚が相手なので迅速に作業しなければならないのは解ってもらえるかと思うんですが

 

 室内でコンブの種苗を管理するのになんで休みも働かなくちゃなんないの?

 休めばいいのに?

 って思うでしょ

 たぶん皆さんそう思われることでしょう

 

 一般の方がそう思われるのは当然ですが、残念ながら漁協のお偉いさん方もそんな風に思ってるフシがある(泣)

 室内で、関係者以外立ち入り厳禁でやってるので知らないのも当たり前なんですけど

 

 「休めないって?休めばいいべ」

 なんて言われるとガッカリしますね

 

 

 そもそも、コンブ種苗を育てるときって、光も栄養も十分な環境なので、珪藻とかバクテリアとか藍藻とか、他の生き物が入ると、そっちの生き物が爆発的に増殖してしまってコンブ種苗が成長できず、結果的に全滅

 

 そこで、使用する海水は

 ①砂でろ過して

 ②ものすごく目の細かいフィルターでろ過して

 ③ボイラーで100℃近くまで熱して殺菌して

 ④それをコンブの適温まで冷やして

 ⑤熱すると、水分が蒸発して塩分濃度が上がるので、淡水を加えて塩分濃度を適性にして

 それからやっと使用することができます

 ここに72,000m分の種苗が入ってます

 それが養殖されて製品になれば、ン億円

 絶対に失敗は許されません(ToT)

 

 1日に使用する海水は10tほど

 施設は海から離れた場所にあるので、運搬に丸一日

 ボイラーで殺菌するのに半日

 それを冷やすのに半日以上

 

 その後に作業するので

 毎日やらないと追いつかないんです

 

 

 これから種苗生産施設に行って冷却水を地下水からチラーに替えて帰ります

 

 産直チームもそろそろ作業終わるみたい 

 

 


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