私の釣りバカの原因の一つが小説家の開髙健さん
「私の釣魚大全」「フィッシュオン」「夏の闇」「オーパ」「オーパオーパ」
アマゾン、アラスカ、カナダ、モンゴル、世界中を旅して巨大魚を釣るんですね
人と同じぐらいのキングサーモン、畳サイズのオヒョウ、ターポン、マスキー、タイメン・・・・
そりゃもう憧れました
自分も、いつか釣りをしながら世界中を旅してみたい
でも、そんなことは夢のまた夢で
開髙さんはその旅のなかでずっとスエーデンのABUという会社が製造するambassadeurというリールを使ってるんです
旅には行けないので、せめて開髙さん愛用のリールを使って、日本ででかいのを釣りたい
リールって、ある程度の抵抗が掛かると切れないように糸が出ていく仕組みになってるんですね
ドラグっていいます
このシステムが作動すると「ジジッー」とか「ズズッ」とか音が鳴るんです
つまり、ドラグが鳴るってことはでかい魚が掛かったってこと
ambassadeurのドラグを鳴らすのが夢みたいのものでした
今では世界中の高性能な釣り具を簡単に、しかも、安く手に入れられますけど三十数年前の私には海外の釣り具なんて逆立ちしても買える価格ではありませんでしたし、仮にお金があったとしても売ってる場所なんかありませんでした
私が中高生の頃、宮古に1ドルラーメンってのがありまして
ドルのレートでラーメンの値段が変わるっていう
「今日の1ドル●●円」なんて店の前に張ってあったような記憶があります
確か1ドルが300円の後半~400円ぐらいだったでしょうか
バブルの頃、突如円高になって、1ドルが100円を切ったんですね
アメリカの通販会社でドルで買うとビックリするような低価格で何でも買えるようになりました
1ドル300円が100円になったら1/3の価格になりますものね
ノースフェイスとかパタゴニアのパーカーなんかも4~5千円ぐらいで買えてたような
その頃、アメリカの通販カタログの中に発見したんですambassadeur
1万円を切ってたような気がします
そりゃ買いましたさー
すぐに
でも、日本じゃ使う場面なんてほとんど無し
当然ドラグが鳴るような場面も無し
津波で家が流されたとき、家の残骸を発見して、中から泥まみれのambassadeurを発見したときは嬉しかったです
でも、せっかく津波から生還したambassadeurも、しばらくして動かしてみたら錆びて動かず(ToT)
ちなみに一緒に回収したシマノはちゃんと動きました(さすがメイドインジャパン!)
日々の忙しさにドラグを鳴らす夢も忘れてましたが、先日、次男がワラサを掛け
「おー、ドラグ鳴ってんなぁ。でかいなあ」
って手元を見たらambassadeurじゃあありませんか
あ”ー!
息子に先を越された
クソー