ニセモノ釣り師 | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 カレイ釣りが最盛期を迎えております

 

 釣るのも楽しいですけど、食べて美味しいですね

 特にサンバメ(ムシガレイ)が

 口元に見えるのはパワーイソメのピーチ味

 

 一夜干しにして軽くあぶって食べたら、そりゃもう最高です

 

 

 漁場はすぐ目の前なので、夜明けと共に出港して6時頃に帰ってくるとしても2時間ぐらいは釣れるんです

 私らにはプレミアムフライデーなんてどこの国の話って感じですが、ちょっと眠いのを我慢すれば仕事の前に釣りに行けるんですから、もうプレミアムエブリデイ(笑)

 

 ただし、餌の確保がなかなか困難でして

 イソメを買うにしても夜明け前に売ってるとこなんかありませんし、前の日に買うにしても車で30分ぐらいかかりますし・・・・

 せっかく買っても、急な仕事とか、波とか風で出られなかったら無駄になる

 冷蔵庫に入れておけば日持ちするみたいですけど、ウチでそんなことをしたら、嫁さんが激怒して血の雨降る(笑)

 

 常温で何日も保存が利く餌があれば

 「今朝は波が良いな」

 そう思ったらすぐに行けるのになー、

 

 

 それがあるんですねー「人工イソメ」

 生分解プラスチックでできたイソメです

 私の船の物入れにはこれが常時入っているので「今日は行ける」と思えばすぐ出港できます

 

 「餌はなに?」

 「ニセモノ」(笑)

 って答えると

 「そんなんで釣れんの?」

 とか

 「そんなん使ってっから釣れねえんだ。オレのエラコを持ってけ」

 なんて言われますけど

 エラコって殻を剥くのに時間がかかるので、2時間の短期決戦向きじゃあありません

 

 

 カレイの身になって考える(?)と

 はたして、臭いとか味で判断して食うんだろうかって思います

 餌らしきモノがフラフラ逃げようとすると「逃がしてなるものか」って本能的にバクッって食べるんじゃ?

 

 昔、フライ(西洋の毛針釣り)の雑誌に

 布団の上にステーキが乗ってたらあなたは食べるか?

 

 詳細は忘れましたが、そんな文が載ってたような気がします

 

 つまり、どんなに美味しい餌でも、美味しい臭いがする餌でも、あるべき場所にあるべき形で存在してなければ魚は補食しないんじゃないかっていう意味です

 

 ラーメン屋のテーブルに本物の超高級ステーキとリアルなラーメンの食品サンプルが置いてあったら、どちらを食べようとするか?

 

 

 カレイにニセモノをより本物らしく見せて食わせるのが面白い

 

 っていうのはタテマエで本当はものぐさなだけなんですけど(笑)

 

 食い渋ってるときはさすがに本物の方がいいみたいですけど、条件が良いときだったらほとんど遜色ないような気がします

 それにメチャクチャ餌持ち(?)がいいので、何匹釣っても繰り返し使えますし、残ったらパッケージの実父を閉じておけば次回に使用可能なので無駄がない

 

 臭いもブルベリーとかピーチとかなのが笑えます

 「今日はブルーベリーよりピーチ味の方が食いがよかったでば」

 っていうと

 「はあ?ピーチ味?」

 ってキョトンとするのが面白くて

 

 相棒のジョナサン(笑)

 ずーっと船についてきます

 

 見た目はかわいいですけど、隙あらば魚をかっさらっていこうと

 


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