リレー・インタビューは金谷幹夫さんの3回目です。百恵ちゃんのグラビア企画はたくさんありました。「これは無理だろう」と思っていたのに、引き受けてくれた企画もあるんです。
「スター誕生!」で同期の女子プロレスのマッハ文朱さんと、グラビアで共演してプロレスをやってもらおうと思いついた。
普通、こんな企画は事務所が断りますよ。本人だって断るでしょう。相手の土俵にスターである百恵ちゃんが乗る必要はないんだけど、オーケーが出た。まさか通るとは思わなかったです。
百恵ちゃんは派手な星条旗柄の水着を着て、マッハさんと組んでもらった。本人は笑っていたけど「なんで、あたしこんなことしなきゃなんないのよ、と怒っているに違いない。あぁ、まずい」という気持ちになってしまった。グラビアとしてはうまく撮れたけど、僕としてはちょっとめげました。
千葉に行って馬に乗っている姿 を撮ったときも、ただ馬に乗るだけじゃつまらないので、水着で馬に乗ろうなんてバカなことを思いついて(笑)。それも鞍をつけない裸馬がいい、と。撮影が 終わった後で聞いたら、腿がこすれて痛かったらしいんだ。百恵ちゃんは何も言わなかった。我慢してくれたんです。頭が下がりました。
だから、そ んな百恵ちゃんに篠山紀信さんも惚れ込んじゃいましたね。会えば「百恵、百恵」と言っていた。「GORO」で百恵ちゃんをたくさん撮ったし、NHK番組ま で作った。あの番組の写真を見てもわかるけど、彼女は自分をどんどん出していく表現の仕方をよく知っている。夜通し六本木の街で撮ったときですが、表情が だんだんと夜の雰囲気に合ってくる。
「マガジン」の百恵・走る!では本当に赤坂御用地を一周走って、それを篠山さんが撮った。普通、ちょっと走ればいいと思うのに、ちゃんと一周するんだから、すごいよね。走るほうも走るほう、撮るほうも撮るほう(笑)
篠山さんはそうやって、どんどん百恵ちゃんに取り込まれていった。篠山さんが挑戦状を叩きつけると、百恵ちゃんがそれを受けて立つ。理想の関係ですね。篠山さんの名言である「時代と寝た女」というのは、そういう関係があったからできたんですよ。と話しています。
今回は内容が濃くって長くなってしまったんですよ。お読みいただいた方ありがとうございます。
曲はマラソンから77年5月「百恵白書」から「赤のシリーズ・四人の少女に捧げる約束」をどうぞ。
★赤のシリーズ・四人の少女に捧げる約束★
写真を1枚 明星76年12月号 切れてますが文字が見えます。
おまけ
今日は画像はベタですがいっぱい動画がアップされています。
真っ黒でも画像が出るのがユニークな細工です(^O^)