フォトギャラリーは79年夏、何かを訴えるような眼差し。初見の写真のようですね。まだ、あるんですね!
プレイバック百恵の言葉は「年齢」です。山口百恵はファンだけでなく共演者や司会者からも「百恵ちゃん」と呼ばれ、「大人びている」と言われながらも20才を過ぎても引退するまで「百恵ちゃん」だった。
中学3年生のデビューで周囲は年上で、ごく自然に「百恵ちゃん」と呼ばれ、その後、同年代のアイドルの中で抜きん出た存在となり、年長の歌手たちも追い抜いてトップスターの座につき、風格が出てもなお、ずっと「百恵ちゃん」だったのである。
19才直前のインタビューで「あたし、30才になっても、百恵ちゃんと呼ばれたいな」「同年代の人たちと比べて自分が特に、大人だとも、子供だとも思わないわ。ホント、ごくふつうなんじゃないかしら?」と言う。
20才になった直後のインタビューでは「20才になるということは自分が傷つくことをこわがらない年齢になることでもあるんですね。人を信じることは、いつか傷つくということと背中合わせなんでしょうから」「歌手っていうのは年齢不詳がいいんですよね。私はそうありたい」と語る。まさに、彼女は年齢不詳であった。と話しています。
岩井志麻子さんの「赤の壺」は「中条パパのすさまじさ」です。DVDを見て子供の頃わからなかったことに気づいた。中条静夫がこんなにすごい百恵のパパだったとは!
理想的だった宇津井健、最悪だけど父性愛に目覚めた三國連太郎。二人が強烈過ぎ、子どもの頃中条パパを見落とすというか、甘く見ていた。
宇津井パパのように社会的に成功し威厳もあり、また、三國パパのように欲望のためには手段を選ばず、反社会的行動にも積極的である。しかし、娘や家族を第一とは考えず自分が一番だ。
そしてほかの二人と一線を画すのは、濡れ場でなく、温泉やお座敷やプールでやたらと脱ぎまくることで、どう見ても笑いを誘う演出で、全然セクシーショットじゃない。「裸のままの俺を見てくれ」のアピールか。
曲は年齢と言えば・・・78年5月「COSMOS」から「TIME TRAVEL」をどうぞ。20才から27才まではどうなる?
★TIME TRAVEL★
20歳の百恵さん。
大人になった決意とこれからの未来を暗示するような
眼差しがレンズに突き刺さってくる。
by 紀信