49冊目:恋するハンバーグ 佃 はじめ食堂 | 【読書感想文Blog】ネタバレ注意⚠

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恋するハンバーグ 佃 はじめ食堂

山口 恵以子

2021/07/03

 

 

 

★ひとことまとめ★

美味しそうな洋食がたくさん登場しますナイフとフォーク

 

 

 

↓以下ネタバレ含みます↓

作品読みたい方は見ないほうがいいかも

 

 

 

【Amazon内容紹介】

帝都ホテルで副料理長をしていた孝蔵は妻の一子と、実家のある佃で洋食屋「はじめ食堂」をオープンさせた。
無銭飲食の客に親切にしたり、近所に泥棒が入ったり、息子のタカシが行方不明になったり……と色々事件はありながらも、温かな常連客に囲まれて、今日も「はじめ食堂」は大にぎわい。
続々重版した『食堂のおばちゃん』の昭和を描く、最高に美味しくて、人情味あふれる下町の洋食屋物語。巻末に著者のレシピ付き。

 

 

【感想】

先日読んだ、食堂のおばちゃんシリーズの2作目です。1作目は現代のはじめ食堂が描かれていましたが、2作目ははじめ食堂の始まり、一子と孝蔵(1作目ではすでに心筋梗塞で亡くなっています)の出会いなどが書かれています。

舞台は昭和40年~の佃(東京都中央区)です。

 

昭和25年。実家のラーメン屋で手伝いをしていた当時高校2年の一子は、出前先で6歳年上の孝蔵と出会った。芸能プロダクションからスカウトされるほどの美貌を持つ一子と、身長は178cmあり、二枚目、顔も身体もキリリと引き締まったまるで鞭のような容姿の孝蔵。

お互い一目惚れで、孝蔵が毎日一子の働くラーメン屋に通い続けたことで二人の交際はスタートする。

そして、一子が高校3年になったころ、孝蔵からプロポーズを受け二人は結婚した。

 

もうこの時点で幸せでしかないというか、美男美女と言われるような二人が少しずつ少しずつ仲良くなっていく過程なども書かれていて、ほんわかした気持ちになります。

 

それから14年後の昭和40年。そんな相思相愛の二人は、孝蔵の実家の寿司屋を鞍替えし、洋食屋「はじめ食堂」をオープンした。

開店当初は大賑わいだったが、開店から1週間が経過したころ、目に見えて客足が減ってしまった。

帝都ホテルで培ったフレンチをリーズナブルな価格で提供すれば客が来ると考えている孝蔵と、毎日来てもらえるような食堂にするにはご飯に合う味でないといけないと考える一子。

一子は色々なお客様に感想を聞いて回って、孝蔵のプライドを決して折ることはなく、自分の考えを伝える。

一子の考えに納得した孝蔵は味付けをやメニューを一新させたことで、客足は戻り常連客も増え、「はじめ食堂」は地元で評判の店になった。

 

一子と孝蔵の試行錯誤や、有名シェフであった孝蔵のもとで働きたいと志願し働く弟子たち、そして息子の高(後の二三の夫)の子どものころを垣間見ることができます。

この情報を知ったうえで、もう一度前作を読み直したいと思いましたね~。

ただ、すでに食堂のおばちゃんを読んでいるので、こんなに仲が良く相思相愛の二人なのに、ある日急に孝蔵は心筋梗塞で亡くなってしまうんだ…と考えると少し悲しくなりましたえーん

しかも、孝蔵だけでなく息子の高まで心筋梗塞で亡くなってしまうのだから、一子の悲しみを想像すると何とも言えない気持ちになってしまいます。。。

 

私は平成生まれなので、昭和の街並みというのはテレビや写真でしか見たことがありませんが、そういった読者層にもわかりやすいように当時の時事が割と詳しめに書いてあります。

ただ、興味深かったのが、Amazonのこちらのレビューです。

 

私みたいに当時を知らない人間からすると、文章から想像して当時をなんとなく知った気になるんですが、実際に当時を知っている人からしたら「それは違う!!」と思うもんなんだなぁと目

その当時の町の匂いとか雰囲気とかって、写真からだけではわからないですよね~。実際に当時その場にいた人じゃないとわからないことだと思います。

私は小説読んだときに時代考証をしないので気にならないのですが(ファンタジーだと思って読んでいる部分もある)、小説では時代考証は作者さんのみが行うことなんですかねキョロキョロ??

私の大好き石原さとみがドラマでやっていたような校閲は、誤字とかのチェックだけなのでしょうか??

 

私は時代考証はしませんが、自分が経験したことのある仕事などのお話だと「いやこれは違うだろう…びっくり」と思うことはたしかにありますね~。

 

このシリーズの次の作品も手元にあるので、次のブログも食堂のおばちゃんシリーズですうさぎクッキー本