美しい日本語と正しい敬語が身に付く本 令和版
日経おとなのOFF
2021/04/30
★ひとことまとめ★
日々の日本語がワンランクアップします
↓以下ネタバレ含みます↓
作品読みたい方は見ないほうがいいかも
【Amazon内容紹介】
品格が上がる!毎日が豊かになる!
●古代人の心が伝わる!万葉集入門
●間違えると恥ずかしい漢字、言い回しを総点検!おとなの語彙力チェック
●メール、手紙、会話…程よい「敬語」のルール
●人生を豊かにする武将・賢人・哲学者の言葉
【感想】
なるほどと感じたり、自分が間違って使っていた言葉や、知ってはいたけど念のためというような言葉を記しておきます
・新元号「令和」の由来
「梅花の歌三十二首并せて序」から、
「初春の令月にして、気淑く風和ぎ」 = 「お正月というおめでたい月(令月)、天気良く風もやわらか」
【間違えると恥ずかしい語彙】
・世間ずれ = 世間に慣れ、ずる賢くなること
・すべからく = ぜひとも、当然
→漢文の「須」で、「ぜひとも=すべきだ」の意味。
・この親にしてこの子あり = 子供が優れた親に似ている
・体よく = うわべだけ取り繕うこと
→「体裁よく」を縮めた表現。
・佳境 = 物語などの特に魅力的な場面
→「佳」は優れている、美しいことを意味する。佳境は景色の素晴らしいところや、物語が最高潮に達した時などを表す言葉。
・割愛する = 惜しみながら省略する
→元は、愛着の気持ちを断ち切ることを表す仏教用語。惜しいと思いながら、捨てたり省略したりすること。
・手をこまねく = 何もせずに傍観している
→元は「こまぬく」、手を胸の前で組む様子。
・他山の石 = よその些細なこと、悪い点を自分の学びにする
→故事が由来。「よその山から出た粗悪な石も自分の宝石を磨く役には立つ」
・気が置けない = 心から打ち解ける
→「気を置く」とは、気を払い遠慮すること。
・流れに掉さす = 流れを生かし、勢いに乗る
→「掉さす」は、船頭が棹を水底に突き刺して押し、水流に乗せて勢いよく船を進めることをいう。
・双璧 = 2つの優れたもの
→完璧の璧と同じで、宝玉を表す。「一対の宝玉」、つまりいずれ劣らぬ優れた2つのものを指す。
・なおざり = いいかげんな態度で、対応しない
→等閑と書き、注意を払わないで放っておくこと。おざなりは御座なりと書き、その場しのぎで対応すること。
・役不足 = 役が軽くて実力に見合わない
→その人の技量や器に対して、与えられた役目が軽すぎる
・白羽の矢が立つ = 大変な役を押し付けられる
→もともとは人身御供を求める神が、望む娘の家の屋根に白羽の矢を立てるという言い伝え。犠牲者として選ばれること、つらい役回りがまわってくることだったが、次第にプラスの意味でも使われるようになった。
【言い間違えやすいフレーズ】
・愛想を振りまく 愛嬌を振りまく
・的を得た 的を射た
→的は矢で「射る」もの。
・金に任せて 金に飽かせて
→「飽かす」は惜しみなく、ふんだんに使うという意味。
・目鼻が利く 目端が利く
→目端は場をよく見計らう機転。
【アナウンサーも口にする「重複表現」の落とし穴】
×断トツの一位 →断トツは”断絶トップ”の略語で1位を表す。
×まず初めに
×一番最初/一番最後
×今現在
×すべて一任する →「一任」とはすべてを任せること。
×注目を集める →視線を集める、注目を浴びる、であれば良いみたいです。
×過半数を超える
×お中元のギフト →「お中元」は世話になった人への夏の贈り物。
×故障中 →「故障」は「正常な機能を失った状態」を指すので、途中を意味する「中」を付ける必要はない。
×排気ガス →”気”とガスが重複するようです。
×チゲ鍋 →”チゲ”は鍋の意味です。
×余分なぜい肉 →”ぜい肉”だけで余分な肉の意味になるようです。
×存亡の危機 →正しくは 存亡の機 だそうです。”存続の危機”と間違えてしまうようです。
×みぞれ混じり →”みぞれ”は雨と雪が同時に降る現象なので、すでに混ざっている状態。
【勘違い敬語】
・〇〇は、本日お休みをいただいております。
〇〇は、本日休んでおります。
〃 、休みを取っております。
→「いただく」は、もらう人を低め、くれる人を高める謙譲語。休みを許可した上司を高めて話していることになる。
・お名前頂戴してもよろしいですか?
お名前をお聞かせいただけますでしょか?
→「頂戴する」の元の語は「もらう」なので、「名前をもらえますか?」と言っていることになる。「名刺を頂戴する」と混同した敬語。
【人生のお共にしたい禅語】
・知足 →足していることを自覚する。
・無功徳 →自分の努力に見返りを求めない。自分がしたことは、やっただけで終わりと思う。
・不識 →勤務先の名称や肩書は表面的なもの、人間の本質を表してはいない。この問いに「不識(知らん)」と答えたのが禅の宗祖・達磨大使。究極的には、人は何物でもない。
・日々是好日 →好日とは「うまくいった日」と思われているが、本来の意味は違い、苦しい日や悲しい日であっても、すべての日が好日。
こちらの本は、マンガのページと、文章メインのページが半分半分くらいなのですが、マンガの中で読んでいて笑ってしまった部分がありました。
マンガの主人公の主婦が通うお料理教室の講師が、編集者である夫の次の仕事相手の息子だったというなんとも偶然!というシーンなのですが、仕事相手(料理講師の父)が業界でめちゃくちゃ怖いで有名なんだ!と言っているんですが…
講師父「打ち合わせに遅刻?話にならんな!」と怒っている絵が載っているんですが、そりゃ怒るだろうwwwと笑ってしまいました
マナーや敬語に厳しく、泣かされた編集者が星の数と書いてありますが、遅刻はダメでしょう…
↑に載せた内容だけではなく、手紙で使えるような言葉や、偉人たちの言葉が載っています。
徒然草、方丈記を読んでみたいと思いました。