屍人荘の殺人
今村 昌弘
2021/02/07
★ひとことまとめ★
ミステリーとホラーの融合
↓以下ネタバレ含みます↓
作品読みたい方は見ないほうがいいかも
【Amazon内容紹介】
神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と明智恭介は、曰くつきの映研の夏合宿に参加するため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子とペンション紫湛荘を訪れる。
しかし想像だにしなかった事態に見舞われ、一同は籠城を余儀なくされた。
緊張と混乱の夜が明け、部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。それは連続殺人の幕開けだった!奇想と謎解きの驚異の融合。衝撃のデビュー作!
【感想】
最近、テレワークがメインであまり外出をしていなかったからか、鬱気味になっていました…。。。
ここ数ヵ月は処方されてた薬のストックが切れたのと、緊急事態宣言でなかなか外出しづらいということもあって、通っていたクリニックに行かなくなりました。
そのため、処方されていた薬も飲まなくなったのですが、特に鬱っぽさは出ていなかったので甘く見ていました。。。
私の場合、鬱状態になると積年の親への怒り(急に怒鳴りたくなったり、夢で怒鳴ってたりする)と、そうは言っても親に対してそう思ってしまう自分への自責の念・親不孝者な自分を責める気持ちが交互にくるんですが、今回は後者が半端なかったです
順当に行けば親が先に亡くなる、健康で生きていて残り20年くらい、病気だったらもっと早い別れかもしれない…、自分はいままで育ててもらった恩を返せていないのに…、親が死んでしまったらどうなるんだろう、私は耐えられるんだろうか…などめちゃくちゃネガティブになってしまって、1週間くらいほぼ毎日泣いていました
私は特定の宗教を信じているわけではないのですが、なんだかんだ祖父母が亡くなったときも〇〇宗とかそれぞれ違ったお坊さんが来たので、親が亡くなったらどのお坊さん手配したらいいのか、、、というか、亡くなったら天国で会おうとか言うけれど、宗教、宗派が違ったら、行き先も違うんじゃないの…?あの世で会えるのかな…?などなど、死んだ後のことを考えてパニックになったりしていました
なるべく外に出て日の光を浴びるようにしたり(セロトニン)、出社したタイミングで人と話をするようにしたりして何とか良くなりました。
前までだったら仕事の相談も直接会って聞いてもらったりできましたが、今はチャットやWebミーティングで、もちろん便利なんですがやっぱり違った疲れが溜まります。。。
今はなんとか鬱状態から復活して、とりあえず今できることを頑張ろうと思い、親に誕生日プレゼントを渡したり手紙を書いたりして気を紛らわせています
あ~本当に、早くコロナ収まってくれないかな〜
のんびり温泉にでも行って、息抜きがしたいです。。
こちらは鬱状態真っ只中に読み終わったのですが、なかなかブログが書けませんでした
映画化された際に見てみようかな~と思ったのですが、番宣を見てB級感(とても失礼ですが)を感じてしまい、結局映画は見ていません
中村倫也さんとか神木隆之介くんとか浜辺美波ちゃんとか、いま旬の有名どころを使っておけばいいと思ってるんだろうなあ…と番宣を見たときは思ったのですが、作品を読むと「あれ?意外とハマっているのでは??(中村倫也はちょっと微妙)」と感じました。
あらすじは、
神紅大学ミステリ愛好会会長の明智恭介に誘われ、助手となった葉村譲。
日々大学内の小さな事件を名(迷?)推理で解いていく明智は、学内では”神紅のホームズ”とも呼ばれているが、事件があるたび首を突っ込もうとするため警察からは危険人物としてマークされている。
そのため、葉村は助手兼ブレーキ役として明智をサポートしていた。
8月。明智は、映画研究部が夏合宿でペンションを貸し切り心霊映像を撮るという情報を耳にし、夏休みの暇つぶしも兼ねてなんとか参加できないかと映画研究部に頼み込むものの、断られ続けていた。
そんなある日、いつものように喫茶店で集まっていた明智と葉村に、謎の美少女・剣崎比留子が声をかける。
比留子は2人と同じ神紅大学の2年生で、探偵少女として有名だった。明智が映画研究部の夏合宿に参加したがっていたことを知っているようだった。
彼女は、映画研究部に届いた謎の脅迫状について話し始め、夏合宿に参加できる方法についても2人に話した。
脅迫状の件を聞き、より一層興味が沸いた明智は、葉村と比留子とともに映画研究部の夏合宿に参加する。
夏合宿当日、一行は今回の夏合宿の宿泊先であるOBの所有するペンションに荷物を置き、合宿の目的である心霊映像の撮影や、バーベキュー、肝試しをして過ごしていた。
くじ引きでペアになった比留子と葉村は、肝試しの最中どこからか聞こえてきた悲鳴に驚きつつも歩みを進めようと前方に目を向けると、前から奇妙な人影たちが近づいてきていることに気づく。
道路灯に照らされた人影たちは、うめき声をあげ、血だらけの姿をしており、葉村たちを見つけると襲い掛かってきた。ペンションに向かい逃げる葉村たちだったが…
上記が前半、というか冒頭部分です。
ゾンビから逃げ、何とかペンションに逃げ込む葉村と比留子でしたが、明智が逃げ遅れてしまい、葉村の前で無残にもゾンビに食べられてしまいます。
この部分はかなり衝撃的でした。明智と葉村のコンビが色々と解決していくんだろうな~と思っていたのに、あっけなくゾンビにやられてしまい物語から退場してしまうなんて…
登場シーンが少なすぎて可哀そうな明智ですが、最後にゾンビとして再登場します…
後半は、この作品の本題の部分ですが、”前代未聞のクローズドサークル”というキャッチコピー通り、ゾンビに囲まれてペンションから出ることができない状況下で殺人事件が起きます。ホームズである明智を失った葉村が、比留子とともに犯人を捜します。
犯人は色々とトリックを使って殺人を犯しますが、実際ゾンビが周囲をうろうろしていて、入口突き破って入ってきたら、冷静にトリックの遂行や推理ができるだろうか…。。。
複数の殺人のなかでも、立浪殺しはかなり執念というか憎しみを感じましたね。。。人間としての死と、ゾンビとしての死、2回殺せる…!って、ゾンビを前にしてそんなこと思えるとは…
斬新なストーリーでしたが、読みやすくおもしろかったです。シリーズ物のようなので、次の作品も読んでみようと思います。