向こう側の、ヨーコ
真梨幸子
2019/04/13
★ひとことまとめ★
やっぱり騙されてしまった…
↓以下ネタバレ含みます↓
作品読みたい方は見ないほうがいいかも
【Amazon内容紹介】
独身を謳歌する陽子には幼い頃からよく見る夢があった。それは、もう一人の私、かわいそうなヨーコが出てくる夢。一方、夫と子供の世話に追われる陽子は愚痴ばかりこぼす毎日を送っていた。境遇の異なる二人の陽子の人生が絡み合う、イヤミスの傑作!
【感想】
読んだら嫌~な気持ちになるのはわかりきってるのに、気になって読んじゃうw
この作品はすごくわかりやすくて、そもそもA面B面に分かれているし、巻末にきちんと登場人物も書かれているから、読み終わったあとの登場人物・ストーリーの整理し直しがとてもしやすかった
夢に出てくるもうひとりの自分。もしかして、夢の自分は、現実の自分が選ばなかった道を選んだ自分なのではないか。
アミの会(仮)の「惑う」であった、迷探偵誕生(法月綸太郎)とちょっと似てる。パラレルワールドね。
作家の陽子。夢に出てくるもうひとりのヨーコは主婦。旦那もいて子供もいるけれど、幸せではなさそう。
夢のヨーコと、現実の陽子の交友関係が少しずつ重なっていく。
そんなとき、学生時代の友人が次々とバラバラ殺人で亡くなっていく。そして陽子自身にも殺人予告が出される…。
犯人は誰なのか…?陽子と、夢の中の・向こう側のヨーコとの関係は一体…?
陽子と陽子、そして夢の中のヨーコという話が出てくるから、ごちゃごちゃになってわからなくなった~
しかも不倫相手も同じケンちゃんだし、どっちがどっちだと
電動ノコギリが息子宛に届いていたあたりで、あ~これはこの子が犯人なのか…と思ったけれど、子供サイコパスすぎる
というか出てくる人みんながどこかおかしいから、子供がサイコパスでも気にならなくなってくる不思議ィ…
でも警察がポンコツなんだよなあ~おそらく現実の警察だったら子供が犯人ってすぐわかるのではないかね??
夢の中のヨーコの話と、現実の陽子がごちゃごちゃしてくるけど、真梨さんの小説は仕方ない。書く側もミスリードさせようと思って書いてますからね!
だから、今自分は騙されてるな~と思いつつも読み進めて、読み終わったらもう一度気になった部分の答え合わせとして読む、が真梨さんの読み方だと思うんですよね