暗黒女子
秋吉理香子
2018/12/20
★ひとことまとめ★
女同士の友情の儚さ…
↓以下ネタバレ含みます↓
作品読みたい方は見ないほうがいいかも
【Amazon内容紹介】
ある女子高で、最も美しくカリスマ性をもつ女生徒が死んだ。
一週間後に集められたのは、女生徒と親しかったはずの文学サークルの仲間たち。
ところが、彼女たちによる事件の証言は、思いがけない方向へ――。
果たして女生徒の死の真相とは?全ての予想を裏切る黒い結末まで、一気読み必至の衝撃作!
【感想】
久しぶりに読み始めたその日に読み終えた!
読めば読むほど先が気になって止まらなくなった!
みんなのマドンナ、白石いつみが死んだ。
校長の娘であり、美しく、聡明で、みんなの憧れだった彼女。
そんな彼女が復活させた文学サークルは、彼女が声をかけた者しか入部することができなかった。
彼女によって声をかけられたメンバー、
いつみの親友の澄川小百合、新入生で奨学生の二谷美礼、老舗料亭の娘の小南あかね、留学生のディアナ・デチェヴァ、いつみのクラスメイトの古賀園子、女子高生ライトノベル作家の高岡志夜。
いつみの死後、親友である小百合はメンバーを集め、
「定例闇鍋朗読会」を行う。テーマは「いつみの死」について。
いつみは誰かに殺された…そしてメンバーからのいつみの死についての小説を聞くことで、いつみの死の謎がわかるのではないか。
そして、本当にいつみはこの中の誰かに殺されたのか…
以降はメンバーひとりひとりの書いてきた小説になっているんだけれど、いや~面白かった。
嘘で塗り固められた小説ばかりだけれど、唯一本当なんだろうなと感じるのは、それぞれのいつみへの憎しみの気持ち。
さもいつみを心底尊敬している話をそれぞれ書いているわけだけれど、ところどころに散らばる殺意や恨み。いつみはとんでもない女だな…。
そして何より怖いのは一番最後の小百合。闇鍋のおそろしさ…
「キリストは、その聖体と聖血を弟子や信者に分け与えることによって、永遠に生き続けることになりました。
いつみと一心同体となって、彼女の麗しさを忘れることなく、
これからの人生を送る」(P259)
この一文でもうヒエッなんだけどさ…
なぜ鍋にいつみが気に入って付けていた時計が入っているのか。
お口直しのデザート「ヴィーナスの腕」。これは本当にデザートのヴィーナスの腕なのか…もしくは…。。。
いつみ、普通にしてればお嬢様で人生楽勝コースだったはずなのに…。。。
というか、この作品は映画化もされているのね。
ぜんっぜんみんな合ってないんだけど…
特にティナちゃん…原作は長い髪で骨太ガッシリの南スラヴ系の美人。ぜんっぜん違う…。
そしていつみ…飯豊まりえちゃんも、この時点ですでにいつみが
嫌な女感丸わかりだよ…
というかまりえちゃんって学園のマドンナ的なの前も花晴れ?でやってたけど、全然違くない??まったくおしとやか美人には見えないんだけどな。
千葉雄大も好きだけど役にはあってなさそうだし、なんか全員ミスキャスト感。というか古賀園子削られてるよね??尺的に無理だったのかな??
キャストもっと違ったら結構ヒットしたんじゃなかろうか。
平祐奈ちゃんは可愛い系よりもかっこいい系というかクール美人のほうが顔に合ってるんだよなあ。
映画の話も入っちゃったけれど、非常に読みやすくてよかった!
次の展開がどんどん気になってすぐ読めちゃう。おすすめ。
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