4冊目:古事記の恋 | 【読書感想文Blog】ネタバレ注意⚠

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古事記の恋

清川妙 

2017/01/13読了

 

 

【感想】

古事記は読んだことがなくて、きっと難しい話なんだろうと思っていたけれど、現代の恋愛ドラマにも引けを取らない話ばかりだった。

 

1)伊邪那岐と伊邪那美

伊邪那岐と伊邪那美はあんなにお互い愛し合ってどんどんと国を産んでいったのに、伊邪那美が死んで黄泉つ国で変わり果てた伊邪那美を見てからの伊邪那岐の掌返し…。

ひどい…きっと伊邪那美だって醜い姿は見られたくなかったでしょうに。

 

 

2)色許男(大国主)と須勢理

扉を開けてすぐに結婚とはすごい。この頃から一目惚れはあったのか。そして須勢理のおかげで様々な須佐之男の試練も乗り越えられたのに、権力者になった途端に奴奈川姫と結婚。それは須勢理も嫉妬するわ。でも、最後は須勢理の歌で仲直り…。須勢理強し。

 

 

3)邇邇芸(ニニギ)、木花之佐久夜毘売(コノハナサクヤヒメ)、山佐知、豊玉毘売

邇邇芸は木花に求婚したのはいいけれど、石長毘売への扱いが酷い!ブスは無理って、この時代も…。。

しかも木花に対しても「本当に私の子か?」って…今で言うダメ男…。その邇邇芸の子供の山佐知も豊玉に一目惚れで結婚するけど、出産のときに豊玉が鮫になったのを見てドン引きするし…。

その後二度とあえなくてもお互い思い続けていたのはよかったとは思うけど…。

 

 

4)垂仁天皇と沙本毘売(サホビメ)

お兄さんと夫で揺れ動いた沙本毘売。結局お兄さんをとって、でも垂仁天皇を殺せず最終的には死んでしまう。

どっちのことも好きだったんだろうけれど、子供まで産んだのにそれでも兄といたいってことで、結局兄も自分も死ぬとは…

 

 

5)倭健命(ヤマトタケルノミコト)、弟橘毘売(オトタチバナヒメ)、美夜受毘売(ミヤズヒメ)

倭健命については、兄をバラバラに殺したり、クマソ兄弟を女装して騙して殺したり、イズモタケルも騙して殺したり…、そりゃ景行天皇(倭健命の父)も怖がるし、帰ってくるなと言いたくなるだろうと思った。

そして気づいたら弟橘毘売と結婚しているし、弟橘毘売は倭健命のために死ぬし、今度は美夜受毘売と結婚したかと思うと、草薙の剣を持っていかなかったから死んじゃうし…。

強くて自信家だったのかもしれないけど、不幸な人だったんだなあと感じた。

 

 

6)仁徳天皇、石之日売(イワノヒメ)、速総別(ハヤブサワケ)、女鳥(メドリ)

今で言う浮気性な仁徳天皇に石之日売は相当心をやられただろうと思った。

何度も何度も裏切られて、許しても裏切られて、一度宮中から出て距離を置いて、連れ戻されて、天皇は心入れ替えたかと思ったらまた女鳥に求婚するし。

しかも振られて弟の速総別に取られて、裏切った速総別と女鳥を殺すし…

石之日売は死んだ2人を羨ましく思ったかもしれないけれど、そりゃそう思うよね!近くにいても仁徳天皇は常に別の女に夢中だもんなあ。

それでもぐっとこらえて天皇の隣にいる石之日売は、まさに名前の通りだと思った。