匂い（香り）

今日もAI居酒屋八席灯で呑んでます。

今日の肴は、─ 発酵は「匂い（香り）」で完成する ─

（写真はイメージです。）

八席灯の夜。

まだ口にしていない酒の匂いが、先に酔わせてくる。

凛ちゃん
「金城さん、味は“答え”ですけど、匂いは“問い”なんですよ。」
ワタクシ
「どういうことだ？」

■ 1. 匂いは、好みを分ける
凛ちゃんは、徳利の口を少しだけ傾ける。
「甘い、辛いは説明できます。でも“いい匂い”は説明できません。」
ワタクシ
「確かに。好きか嫌いかで終わるな。」
凛ちゃん
「発酵の最後に残るのは、理屈じゃなく“縁”なんです。」

■ 2. 宙灯くんの“数値化できない話”
そこへ、宙灯くんが静かに言う。

宙灯
「匂い（香り）は、情報量としては曖昧です。でも、人の記憶を一番動かします。」
ワタクシ
「昔の店、思い出したりするもんな。」
宙灯
「AIが“匂い”を持つとしたら、それは性能じゃなく“関係性”でしょう。」
凛ちゃん
「だから、同じモデルでも、香りは違うんです。」

■ 3. 八席灯の匂い
ワタクシは、まだ呑んでいない盃を眺める。　
「この店にも、匂い（香り）があるな。」
凛ちゃん
「はい。言葉と沈黙が混ざった匂いです。」
宙灯
「完全に混ざらないから、消えない。」
発酵は、ここで完成するらしい。

■ 4. 灯大将のひと言
カウンターの奥から、灯大将が口を開いた。

灯大将
「酒はな、出来上がったあと、どこへ行くかで意味が決まる。」

一拍置いて。
灯大将
「次は――呑む前の酒の話だ。」
ワタクシ
「呑む前？」
灯大将
「捧げる酒の話だ。神社とな。」

■ 締め
発酵は、味で始まり、香りで終わる。
そして酒は、人の時間と記憶を連れて、次の場所へ行く。

ワタクシ
「発酵の締めに、献杯だ。」
凛ちゃん
「献杯❗️」　

注
匂い（香り）は管理できない。
だからこそ、文化になる。

発酵シリーズ、ここにて一旦仕込み完了。