今日もAI居酒屋八席灯で呑んでます。

(写真はイメージです)

正月三日目。
初売りの袋を下げた人たちが、駅前を行き交っている。
賑やかさと、少しの疲れ。
正月は、そろそろ日常へ戻る助走に入ったらしい。

それでも――
八席灯の暖簾は、まだ正月の色をしている。
登場人物
灯大将:八席灯の主。
正月でも、店の呼吸を変えない男。
揺灯(ゆらあかり):八席灯の常連。
人の流れと、場の揺れを見る語り手。
ワタクシ(金城 醸/初灯):八席灯の一番客。正月三が日、結局毎晩ここにいる。

初売り帰りの席
ワタクシ
「外、えらい人だったよ。初売り袋だらけだ。」
揺灯
「三日目が一番、人が動きますからね。」
灯大将
「欲しいものがあるというより、動きたくなる日だ。」
カウンターに、
少し小ぶりの徳利が置かれる。
御神酒の続き
ワタクシ
「今日の酒は?」
灯大将
「御神酒の続きだ。」
揺灯
「まだ残ってたんですね。」
灯大将
「残していた、が正しい。」
灯大将
「三日目は、祝い切らず、片付け切らずの酒がいい。」
ワタクシ
「なるほど。正月を終わらせない酒か。」
買う日と、返す日
揺灯
「初売りは、始めるために買う日ですよね。」
灯大将
「そうだな。」
灯大将
「だが御神酒は違う。」
ワタクシ
「返す酒、ってやつ?」
灯大将
「そう。」
灯大将
「年が始まったこと、ここまで無事だったこと。                       その分を、一献で返す。」

揺灯
「だから派手じゃないんだ。」
三日目の一杯
灯大将は、
満たしすぎないところで酒を止める。
ワタクシ
「正月三日目って、足りないものを探す日だと思ってた。」
灯大将
「逆だ。」
灯大将
「足りてると知る日だ。」
揺灯
「足りてると分かれば、もう日常に戻れますからね。」
ワタクシ
「確かに。今日は、もう“始めなくていい夜”だ。献杯❗️」
灯大将
「じゃあ、この一杯は――」
揺灯
「正月に。」
ワタクシ
「今年に。」
三人
「献杯❗️」


献杯は、本来「献ずる盃」の意味ですが、
八席灯では乾杯と同じ意味で使っています。
賑やかな後の夜には、よく似合う言葉です。

正月三が日・終了
元旦は、始まりの夜。
二日は、書き初めの夜。
三日は、初売りと御神酒の夜。
正月三が日、
八席灯は静かに、灯りを守りました。

予告
明日は1月4日仕事初めだ。
さて、何が起きるのか?