【1月4日】「しぶんぎ座流星群」の謎 | 共明塾 × キッズアース播磨町校

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国立天文台さんによると、1月4日の深夜~5日の朝方にかけて、しぶんぎ座流星群が見られるとのこと。

 (国立天文台サイト記事「しぶんぎ座流星群が極大」)   

 

 

お天気も悪くないですし、播磨町の人工島まで出かけて撮影してみることにしました。


さて、「星座」というのは、国際天文学連合が定めた88個しかありません。 

しかし、「しぶんぎ座」というのは、この88個に含まれていません。   

 

現在の「星座」のもとは、2世紀の天文学者プトレマイオスの書物にある48の星座で、

プトレマイオスの名からとって「トレミー星座(トレミーの48星座)」と呼ばれます。   

 

これに、当時は観察できなかった暗い星々をつないだ星座や、 

南半球の星座などが加えられ、さらに整理されたものが、現在の88星座になります。   

 

星座」というと、星と星をつないだものと考えがちですが、それだけではなく、 

星座ごとに境界線が定められ、各星座の領域を表すことで、星空の地図になっています。  

 

   

(星図はwikiより)

 

 「しぶんぎ座」は、1795年にフランスの天文学者ラランドによって名付けられましたが、

この88の星座には含まれず、「りゅう座」「ヘルクレス座」「うしかい座」の領域となっています。

 (ラランドは「ネコ座」も設定しましたが、これも88星座には含まれていません。)   

 

一方で、1月4日頃にこの領域を中心として見られる流星群は、

慣例的に「しぶんぎ座流星群」と呼ばれ続け、2009年には正式名称として制定されました。   

 

今はない星座名称なのに、流星群の名前でだけ残るのも不思議な気がしますが、

この経緯も含めて、歴史に残っていくことでしょう。  


 

なお、いくつかの流星群は、毎年見える日取りがほぼ決まっています。 

これは、ちょうどその時期に、宇宙のチリが多い地域を地球が通過するからです。   

国立天文台さんの説明を見てみましょう。 

    

 

彗星の置き土産を、流れ星として受け取る、というのは、 

何か壮大なコミュニケーションだという気がします。   

 

これら流星群のうち、 

「しぶんぎ座流星群」(1月) 

「ペルセウス座流星群」(8月) 

「ふたご座流星群」(12月)

 が、三大流星群と呼ばれています。   

 

今回のチャンスを逃した方も、まだまだ機会がありますよ。 

たまには夜空の観察を楽しんでみてはいかがでしょうか。