一人は薄田泣菫。もう一人は尾崎放哉です。
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薄田泣菫は「白羊宮」の詩人として、受験生は記憶していると思います。
僕が大学生の時、岩波文庫の棚の前で「薄田泣菫」の名前を見て、「ああ、受験生の時に名前を聞いたことがあるなぁ」と思い「茶話」という本を手に取ってパラパラとページをめくってみると、これが滅法面白い。
詩集ではなく、エッセー集なのですが、東西に渡る豊富な知識を背景にした、歯切れの良い文章は、読んでいて本当に気持ち良いのです。
僕は、この本に出会えた時、「文学史って、役に立つんだ」と思えました(笑)
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茶話 (岩波文庫) | 泣菫詩抄 (岩波文庫 緑 31-1) |
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そして、尾崎放哉。
自由律俳句では、種田山頭火と人気を二分する俳人ですが、文学史的には、河東碧梧桐や師匠である荻原井泉水の方を主に勉強します。
しかし、この尾崎放哉、句集を読めば読むほど面白い。
寂しさの中に、そこはかとないユーモアがふと顔を覗かせるセンスは独特で、なんて語り始めると終わらないので控えます。
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尾崎放哉句集 (放哉文庫) | 山頭火句集 (ちくま文庫) |
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さて、ちょっとマニアックな作家さんを挙げてみました、って言うと、ファンの方に失礼ですが、
それはさておき、万人受けする作品として、
■夏目漱石の「坊ちゃん」、
■菊池寛の「恩讐の彼方に」、
■志賀直哉の「小僧の神様」
あたりを挙げておきます。
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坊っちゃん 夏目 漱石 | 藤十郎の恋・恩讐の彼方に 菊池 寛 | 小僧の神様・城の崎にて 志賀 直哉 |
(いずれも新潮文庫) |
どれも短いし、絶対に図書室にある作品なので、
是非ちょっと立ち読み感覚で読んでみて下さい。
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最後に、森見登美彦「【新釈】走れメロス 他四篇」をお勧めしましょう。
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新釈 走れメロス 他四篇 (祥伝社文庫 も 10-1) 森見 登美彦 |
これは、
■中島敦『山月記』、
■芥川龍之介『藪の中』、
■太宰治『走れメロス』、
■坂口安吾『桜の森の満開の下』、
■森鴎外『百物語』
という、どれも面白い短編名作を、
現代の京都を舞台にリライト(描き直)した、
抱腹絶倒の傑作短編集。
とりあえずこれを読めば、原典を読みたくなること請け合いです。
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李陵・山月記 (新潮文庫) 中島 敦 | 地獄変・邪宗門 ・好色・薮の中 他七篇 (岩波文庫) 芥川 龍之介 | 走れメロス (新潮文庫) 太宰 治 |
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桜の森の満開の下 (講談社文芸文庫) 坂口 安吾 | 山椒大夫・高瀬舟 (新潮文庫) 森 鴎外 |
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皆さんそれぞれが、素晴らしい作品と出会えますことを祈っています。

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