最初に言いましたが、「文学史」を学ぶ意味は「日本の文学にはこんな面白い作品がたくさんあるよ。いつか機会があったら読んでね!」ということです。
文学史に「名作」として名を残す作品は、
現代にも通じる「何か」をそれぞれ持っています。
例えば、夏目漱石の「坊ちゃん」なんて、いつ何度読み返しても面白い作品ですし、森鴎外の「高瀬舟」の扱っている主題(テーマ)は、今読んでも考えさせられる内容です。
正直、「教科書」や「文学史」で、「読め!」みたいな出会い方をしてしまう作品って、もったいないなぁと思うのです。
「ふと読んだら面白かった、作者を見たら志賀直哉だった」みたいな出会いが一番良い。
あるいは「ふーん、この島崎藤村って作家、なかなか面白いじゃん」みたいな。
「教科書」や「文学史」は、いわば「国語のプロ」からの推薦図書です。
高校の国語の教科書を改めて見てみると、「これをきっかけにこの作家の他の本も読んでみては?」という意図がところどころ感じられます。
「面白いかも」と感じた本は、是非チャレンジしてみてください。
教科書に載っているような作品は、たいてい学校の図書室に置いていますから、買う必要もありません。
「名作」だからと肩肘張って読む必要はありません。
むしろ、面白いからこそ「名作」なのです。
皆さんそれぞれが、素晴らしい作品と出会えますことを祈っています。

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