人妻だったさちの誰にも言えない借金地獄と地獄からの復活珍道中(進行中)日記 -3ページ目

人妻だったさちの誰にも言えない借金地獄と地獄からの復活珍道中(進行中)日記

私があることをきっかけに有頂天になり、またあることがきっかけで急転直下地獄の底にたたきつけられ打ちのめされた経験とそれでも生きなければいけない現実に、もがき苦しむ毎日を小説風につづっていきたいと思います。

「さちさん今日は早番でしょ、仕事が終わったらお茶でもしましょうよ」



と岩井さんから誘われたのは佐々木さんが私に忠告してくれてからまもなくの頃でした。


普段よくしてもらってる岩井さんからの誘いに



「早上がりで子供を迎えにいくまでの間の短い時間ですけど、よろしいですか?」

と快く応じました。



この誘いがこの後のとんでもないことの全てのきっかけになるとは思いもよりませんでした。

しかし、その時の私にはこの誘いに断る理由がなかったのです。


今となってはあの佐々木さんの何気ない忠告がのちの重要なブレーキだったんだなと気付くのはそれから大分後になってのことだったのです。



「着替えたら近くのファミレスに行ってて」



と言われたとおり私は近くのファミレスに行き岩井さんが来るのを待ちました。


その後すぐに岩井さんはやってきました。



「ごめんなさいね、急に誘っちゃって、最近どう?子供さんとか大変じゃない?」

「ここのパート代だけじゃ大変じゃないかなって余計なお世話かもしれないけど心配になっちゃってさ」



「ええ、大変なのは大変ですけど何とかやってます。色々心配してくださってありがとうございます。」



「そう、それならいいんだけどね、何か困ったことがあったら何でも言ってね。」



この時の私は心の底から岩井さんってホントにやさしい面倒見のいい人だなって思っていました。



「岩井さん、今日は何のお話なんですか、わざわざその話のためだけ言っていただいたわけじゃないですよね」



「うんっ、いいのいいの。最近どうかなって思っただけだから。もし何か困ってるんだったら少しでも何か手助けできないかなってね、余計なお世話よね」



「いいえ、そんなことありませんよ、いつもそうやって心配して声をかけていただいてるだけでも心強いんですから、ありがとうございます。」



「あらそう、そう思ってくれてるならいいんだけど。まあついでだからお話するんだけどね、あなただけだから他の人には言わないでね」



「あっ、はい」



「実はね、ここのパートをやりながら他にお金が稼げる話しがあるんだけど興味ない?」



「えっ、今のお仕事しながらお金が稼げるんですか?」!!


(続く)


















「やっぱり、俺たちこれしかないぜ」

「やっちまえば簡単なんだよ、こういう話にだまされる馬鹿ばっかなんだよお前のいた、ねずみ講の世界ちゅうのはよ。」



「ねずみ講じゃないけどな」「ネットワークビジネスだぜ、いまどきねずみ講なんてなんて言ってたら馬鹿にされっぞ」



「ねずみ講だかネットワークだか知らねえけど俺から言やぁどっちも同じだ。」「欲の皮が突っ張ったばあさんの寄り合いなんだろ。」「お前はそんなばあ様の知り合いばっかなんだろ?」「簡単だよ、なっ、やっちまおうぜ」



と加納は緒方に持ちかけた。



緒方はいわゆるネットワーカーであった。


ネットワーカーとはネットワークビジネス(マルチレベルマーケティング)を職業としている人達のことである。それ自体は何ら違法性はなく、れっきとしたビジネスである。


【 】内は私の主観的な考えです。


【ねずみ講とネットワークビジネスとの違いは商品が介在するかまたその商品の価格設定が云々といわれるが要は誰でも人を紹介すれば簡単にお金が儲かるという触れ込みで買いたくもない商品を売りつけその上前を紹介料という体のいい言葉でうたった紹介ビジネスである。(真剣に本業をされまじめにやっている方、すみません)紹介された人間が今度は紹介する側になりこれを繰り返す。それが大きなグループを形成しそのトップにいる人間は左うちわというものだ。】


緒方はそのトップにいた人間である。一度この甘い蜜を吸ったものはこの甘美な体験が忘れられなくなる。楽して儲けたい人間が陥る大きな罠でもある。緒方もしかりである。


現在の緒方はその頃の贅沢三昧がたたり気が付けばグループは他のネットワークに移りそれまで安泰だと思っていた収入も全く入ってこない状況であった。収入は減る一方なのに今までの生活が忘れられず変わらず贅沢をして逆に借金を生む生活となっていたのだった。



「そりゃ、今でもオレが声をかければノコノコ着いてくるおばさんはいるけどな、ほんとに大丈夫かよ?」



「大丈夫だよオレが青写真書くからお前はそれをそのばあさんたちに見せてやりゃいいだけだ、おまえの最も得意とするものじゃねえか。」



「そりゃそうだけどな」



「じゃ、決まりだな、2、3日で資料そろえるから即実行だ。膳は急げだ」


今後とんでもない事件へと発展していくこのときの策略を私が知る由もありません。

当たり前です私はこの二人がこの世に存在していることすら知らないのですから。


(続く)













子供を朝、託児所に預け、パートが終わって託児所につれに帰るという毎日を送っていました。仕事にも慣れパートの仲間の人達とちらほら会話をするようになった頃のことです。

ひとりの女性が私のところへやってきました。その女性はいわゆるパートさんたちのリーダー的存在の人でした。

「あなたも大変ねぇ、お子さん抱えて一人で頑張って、ここはそういう人が多いからみんなで助け合っていけばいいからね」

実際、大変な時にやさしい言葉をかけてくれると「いい人」ニコニコだと思ってしまいます。

その後ことあるごとにこの岩井さんはわたしたち親子を気にかけてくれ、何気ない気配りをしてくれていました。私もそれに甘えていたのかもしれません。

そんなある日、休憩時間でちょうどばったりトイレで一緒になった、パート仲間ではあるのですが少しみんなと距離を置いている佐々木さんが私のところにツツーット寄ってきたのでした。

「ここなら誰も聞いてないから言うけど、さちさん、最近、岩井さんに色々としてもらってるようだけど、気をつけたほうがいいわよ」

「あなたに近づいてるのには必ずわけがあるから」

「岩井さんにはいつもよくしてもらってるし、私に近づく理由なんてないと思います、佐々木さんの思い過ごしじゃないですか」むっ

「うん、そうならいいんだけどね、でもきっと後でわかるから」

その時は、なんで佐々木さんはあんないい人を悪く言うのだろうと思っていました、少し孤立してるんで、あてつけで言ってきてるのかと思っているぐらいでした。

しかし、佐々木さんの言うことがわかるまでにはそんなに時間はかかりませんでした。

その上、なんで佐々木さんは人と距離を置いているのかがわかるのでした。


(続く)