おなかやかかとでいっちゃう昼下がり
洗ってそのままの小松菜から転げ落ちる水滴
火を止めたコンロの上で圧力鍋が角煮の香りを漏らしている
夏のくっきりとした影の境目が
部屋を2つに分断している
影の側で最終工程を待つ角煮と
日向の側で最終工程を待つ君
予定のない日曜の午後2時
手首をカーテンレールにつながれた君は
カーテンレールを壊さないように背伸びしている
日光をはじく 伸ばされた四肢は
冷水に漬けた野菜のようにみずみずしい
おへその下 本来なら生え際のあたりに
親指のつけ根を圧しあてる
圧しあてて回し続ける
開発の成果だね
君は猫のような声を絞って
両脚の間に粘ついた液体が満ちていく
背伸びで浮いたかかとの側面で舌を踊らせれば
さらに繰り返し達するんだろうね
炊飯器が電子音の呼び声をあげる
炊きたての君は応えない
僕はごはんも君も同時に応援する気持ちで
君の耳に唇をかすらせる
おなかすいたね。
ちょうどいいね。