《2》 母親の嘘(第2回『クリスマスイブの庭』)
第2回『クリスマスイブの庭』
この小説は、大阪・京都・神戸;関西の婚活に創業18年、約5,000組の成婚実績のある結婚紹介所エムロード
のサイト上で、連載しているブログ小説『マリッジ・コンサルタント優子の結婚(婚活)物語(大阪・京都・神戸;関西)』
のアメブロ版として、連載しています。
人気ブログ小説ランキングに参加しています。 小説の内容にご満足いただけましたら、応援クリックが投票となりますので、是非、クリックよろしくお願いいたします。
■最初から読む →《1》定年の日に
■今回のお話はこちら ↓ 《2》 母親の嘘
しとしと雨の降る土曜日。
河西行宏が初めてエムロード にやって来たのは、父親がやって来た1ヵ月後だった。
一見、とても33歳には見えない。
小柄で痩せているせいもあって、まだ20代の風貌だ。
頑固そうな太い眉は父親譲り、その下の切れ長の目は母親譲り。
今ふうに髪をぴんぴん立たせて、これまた公務員にも見えない。
彼女ができなくもないのではないか、というのが優子の第一印象だった。
ひょっとしたら好きな女性がいるのかもしれない。
でもどこか突っ張った雰囲気が、彼のよさを邪魔しているような気がした。
そんな行宏に、どうやら一時退院している母親はこう言ったらしい。
「お見舞いをたくさんいただいてるから、何かお返ししないと。
まだ快気祝いというわけにはいかんけれども、ちょっと荷物もちについてきて」
母親の病気のことは百も承知の行宏は、バイクのイべントをキャンセルしてこちらへやって来た。
根っから性格が悪いわけではないのだ。
その日は雨が降っていたことも幸いだった。
しかし行き先がデパートではなく、
「エムロード 」という結婚相談所だということを知ると、
彼は急に不機嫌になった。
ブースの中に座ったものの、見るからに不機嫌そうに壁を睨みつけていた。
優子の前で、母親はおろおろするばかりだ。
「行宏。お父さんもお母さんもあんたを心配して... 」
「勝手なことをして!」
行宏は今度は母親をにらみつけた。
母親は肩をすぼめたかと思うと、しくしく泣き始めた。
「帰る!」
その大声に、スタッフが全員振り向いた。
一つ向こうのブースでは他の顧客も相談に来ている。
優子はたまりかねて言った。
「お母さん、先に帰っていただけますか。
行宏さんと私、二人で話をさせてください」。
※この小説は、大阪・京都・神戸;関西の婚活に創業18年、約5,000組の成婚実績のある結婚紹介所エムロード のサイト上で、連載しているブログ小説『マリッジ・コンサルタント優子の結婚(婚活)物語(大阪・京都・神戸;関西)』 のアメブロ版として、連載しています。
![]()
始めたばかりですが、アメブロでもどうぞよろしくお願いいたします。
↓第1回のお話はこちら→『花火』
いつもありがとうございます。