婚活小説(大阪・京都・神戸;関西)『マリッジ・コンサルタント優子の婚カツ(コンカツ)物語』 -48ページ目

《2》 母親の嘘(第2回『クリスマスイブの庭』)

第2回『クリスマスイブの庭


この小説は、大阪・京都・神戸;関西の婚活に創業18年、約5,000組の成婚実績のある結婚紹介所エムロード のサイト上で、連載しているブログ小説『マリッジ・コンサルタント優子の結婚(婚活)物語(大阪・京都・神戸;関西)』 のアメブロ版として、連載しています。


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■最初から読む →《1》定年の日に

■今回のお話はこちら ↓ 《2》 母親の嘘



しとしと雨の降る土曜日。


河西行宏が初めてエムロード にやって来たのは、父親がやって来た1ヵ月後だった。


一見、とても33歳には見えない。


小柄で痩せているせいもあって、まだ20代の風貌だ。


頑固そうな太い眉は父親譲り、その下の切れ長の目は母親譲り。


今ふうに髪をぴんぴん立たせて、これまた公務員にも見えない。


彼女ができなくもないのではないか、というのが優子の第一印象だった。


ひょっとしたら好きな女性がいるのかもしれない。


でもどこか突っ張った雰囲気が、彼のよさを邪魔しているような気がした。


そんな行宏に、どうやら一時退院している母親はこう言ったらしい。


「お見舞いをたくさんいただいてるから、何かお返ししないと。

まだ快気祝いというわけにはいかんけれども、ちょっと荷物もちについてきて」


母親の病気のことは百も承知の行宏は、バイクのイべントをキャンセルしてこちらへやって来た。


根っから性格が悪いわけではないのだ。


その日は雨が降っていたことも幸いだった。


しかし行き先がデパートではなく、

エムロード 」という結婚相談所だということを知ると、

彼は急に不機嫌になった。


ブースの中に座ったものの、見るからに不機嫌そうに壁を睨みつけていた。


優子の前で、母親はおろおろするばかりだ。


「行宏。お父さんもお母さんもあんたを心配して... 」

「勝手なことをして!」


行宏は今度は母親をにらみつけた。


母親は肩をすぼめたかと思うと、しくしく泣き始めた。


「帰る!」


その大声に、スタッフが全員振り向いた。


一つ向こうのブースでは他の顧客も相談に来ている。


優子はたまりかねて言った。


「お母さん、先に帰っていただけますか。


行宏さんと私、二人で話をさせてください」。




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第1回のお話はこちら→『花火』


〔1〕キャビンアテンダント 羽田恵

〔2〕 母親の理想と娘の本音

〔3〕 CA辞めますか?

〔4〕 優子の魔法

〔5〕 正直な男

〔6〕 少々難あり?

〔7〕 母親の怒り

〔8〕 パリの思い出を話しながら

〔9〕 3つのプリン

〔10〕 子どもとのお見合い

〔11〕 朝顔の浴衣

〔12〕 人生で一番の花火



いつもありがとうございます。