今回は、ネッド・ドヒニー76年の代表作『Hard Candy』。個人的に一番多く聴いたアルバムということもあり、長くなりますが全曲あれこれと述べていきます。名盤ということで、散々触れられている概要は割愛しますね…。
【楽曲】
  1. Get It Up For Love(恋は幻)
  2. If You Should Fall(恋に落ちたら)
  3. Each Time You Pray(愛を求めて)
  4. When Love Hangs In The Balance(傷心の恋)
  5. A Love Of Your Own
  6. I've Got Your Number
  7. On The Swing Shift
  8. Sing To Me(歌っておくれ)
  9. Valentine

#1
おそらく彼の作品の中では一番有名な曲ではないでしょうか。多くのミュージシャンにカヴァーされている楽曲。
名プロデューサーとして知られる若き日のデヴィッド・フォスターによる、うねりのあるシンセサイザー主体のイントロから始まり、その後はアコギのカッティング主体のファンキーな展開になります。
初出はおそらく、パートリッジファミリーでお馴染みデヴィッド・キャシディのバージョン。そのバージョンの邦題は、「恋の誘惑」となっています。



#2
アルバムジャケット通り、雲一つない晴天の風景がぴったりの朗らかな楽曲。
そんなこの楽曲の雰囲気とは裏腹な作品を当時つくっていたイーグルスの中心メンバー、グレン・フライとドン・ヘンリーのハーモニーが聞こえてきます。

#3
胸が躍るようなホーンセクション主体のイントロから、エレピ主体のメロウなサウンドに切り替わる瞬間が絶妙。

#4
前作同様フォークロック路線の楽曲。とは言いつつも、やはり彼らしくソウルバラード的な趣も感じられます。

#5
LPだとここからB面になる訳ですが、その一曲目は、これまた多くのミュージシャンにカヴァーされることになる名曲。この楽曲はAWBのヘイミッシュ・スチュワートとの共作で、相性が良かったのか、このコンビによる楽曲はこの後も多く発表されています。
コード進行について述べると、この曲はⅡm7→Ⅲm7の動きが中心の展開で、彼の楽曲ではよく用いられるパターンです。
ここで効果的なヴィブラフォンを叩いているのは、ヴィクター・フェルドマン(#1でもパーカッションで参加しています)。前回のスティーリー・ダンの記事でも触れましたが、70年代に入ると、このようにジャズ以外の世界でも活躍していたようです。
↓AWBのバージョンの映像がありました。



#6
この楽曲は過小評価されている感じがしますが、彼のパブリックイメージに一番合っているのはこの曲ではないでしょうか。其々の楽器、声が絶妙に絡み合い、この上無い程メロウな雰囲気を醸し出しています。
キーボードは、前回紹介したセクションのメンバーでもあるクレイグ・ダーギ。間奏のソロは聴き飽きない程センスが光っています。

#7
彼はギターも巧いぞと言わんばかりに、彼のアコースティックギターをフィーチャーした、軽快なファンクチューン。

#8
冒頭のラテンフィーリングのあるベースライン、フェイザーのかかったようなシンセサイザーが印象的。後半では、その冒頭のメロディがベースからピアノに置き換わり、コーラス隊との素晴らしい絡みが堪能できます。

#9
ラストナンバーは、いわゆるジャズスタンダード的な趣。それもそのはず、ここでウッドベースを弾いているのは、ジャズシーンで活躍しているベーシスト、ジョン・ハード。歌詞と同様、序盤は暗い感じで、後半から徐々に希望が見えてくるというようなサウンド展開が見事。

※AORCITY1000シリーズの方は、歌詞が付いていないので、それ以前に出たCDには付いていると思います。


以下、今回の関連作品です。