チャック・マンジョ-ネ/

哀しみのベラヴィア(bellavia)

(1975,A&M)

 

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ブック●フ「あるある」なのだが、「洋楽・A・B・C」の仕切りの所に並んでいた(「ジャズ」の所ではなくて)。500円。

 

チャック・マンジョーネのレコードだというだけで、即購入。これまで持っていたのは『フィール・ソー・グッド』(1977)と『サンチェスの子供たち』(1978)だけだった。

 

グラミー賞受賞作。

 

チャック・マンジョーネが単なる「フリューゲル・ホーン奏者」ではないことが分かった。これは感動である。すべての曲の作・編曲、そしてエレピとチェレスタなどを担当している。

 

タイトル曲は、ベスト盤にも入っていた。

 

これぞ、フュージョン(融合)。ロックのリズムにジャズのメロディーや和声が乗っている。僕は自称「ロック」ドラマーだから、ノリノリで聴ける。これが、シンバル・レガート中心の「どジャズ」だと、こうは聴けない。「勉強勉強」と思って聞くので全然愉しくない。

 

だから、僕はとうの昔に、自分で「ジャズドラム」を演奏することを諦めた。シンバル・レガートとスネアやバスドラの組み合わせを練習していても、まったく面白くないのだ。僕の魂はあくまでも「ロック」なんだな、と。

 

バスドラがリズムをリードする演奏が好きなんだな、と。

 

本作のドラムは、ジョー・ラバルベラ。5曲目に長い長いドラムソロがフィーチャーされているが、とても心地よいドラムだ。中学生の時にこれを聞いていたら、ぜったいにコピー(…まではできないにしろ「真似」は)したと思う。

 

ところで、日本盤の解説書というのは大事だなと思う。ウィキペディアでは検索できないような情報が書いてある。

 

タイトルの「ベラヴィア」とは、マンジョーネの母親の名前だとか、マンジョーネもジェリー・ニーウッド(サックスとフルート&ピッコロ)も、YAMAHA製の楽器を使っているとか、メンバーはカルテットを中心にした大編成オーケストラ(指揮:ジュラルド・ヴィンチ)であるとか、スタジオにおけるライブ(一発)録音であるとか…。

 

音源だけは「Apple Music」等で聞けたとしても、こういう情報はなかなか得られるものではない。やはり、好きなアルバムはディスクで所有していなければいけないなと思った次第。

 

次は『ファン・アンド・ゲームス』(FUN And GAMES)を聴いてみよう。