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この「特集」は予想外の面白さ。さっそく、第4弾をやってみたいと思う。
というのも、修理に出していたアンプが、先日、ようやく戻ってきたのである。このアンプ(例によってメーカー名や型番を伏せる)は、4年ぐらい前に、ブックオフスーパーバザー(BOOKOFF SUPER BAZAAR)の某店にて「一目惚れ」して買ったものだ。
当時、ブックオフでオーディオ? と少し戸惑ったのは事実だが、「リモコン欠品」という理由で、めちゃめちゃ安く出ていたのが、まず目を引いた。
対応してくれた店員さんが、とても印象の良い方で、「ぜひ動作確認がてら、音を聞いていってほしい」と言って、僕をバックヤードに導いてくれた。商品に自信がなきゃ、なかなかできることではない。
その時点で、もう購入する気になっていた。店員さんのそうした「所作」は、とても大切なスキルだと思う。
いま思い出したが、購入後、家に持ち帰るのに苦労したのだった。だって、僕には車がない。当日も、ウォーキングの名目で「歩いて」来店していた。さて、どうやって持って帰ろうか。でも、心配無用。簡易包装ではあったが、歩きながら縦に持てるように、先の店員さんが梱包と荷造りをしてくれた。
店の最寄りのバス停から我が家の方へ向かう(稀有なバス路線の)時刻表まで調べてくれた。ここまでゆくと、本当に販売員の鑑である。
話が脱線した。思い出に浸るのはおしまい。
このアンプを「F」とする。
F:
海外メーカー(フランス製)
定価 121,000円 訂正 115,500円
発売 2005年
前回までのアンプの情報を並べてみると…。
A:
海外メーカー(イギリス製)
定価 75,000円
発売 2010年
B:
国内メーカー(中国製)
定価 35,000円
発売 2008年
C:
国内メーカー(日本製)
定価 128,000円
発売 1986年
D:
国内メーカー(中国製)
価格 5,760円
発売 2024年
E:
国内メーカー(日本製)
定価 107,000円
F:
海外メーカー(フランス製)
定価 121,000円 訂正 115,500円
発売 2005年
おさらいすると、格付けだけでいったら、「C」がダントツの格上で、次点が「E」だった。
さて、今回の「F」はいかがか。
「F」は6機種中、もっとも安定した音を聞かせた。ダントツとまではいかない僅差で、トップに躍り出た。この結果は、先に述べた購入時の思い入れがバイアスとなっている可能性が大いにあるのだけれども…。
ただ、ちょっと気になることがある。
「F」を修理に出した時の症状は、「左チャンネルの高音に歪が出る」というもので、点検の結果、アイドリング電流の不足によるノッチング歪であることが分かった。併せて、後で取り寄せたリモコンが効かないことがわかり、本体のボリュームとモーター、それにコンデンサーも交換することになった。
この部品を本国から取り寄せるのに時間がかかったわけなのだが、オフセット、アイドル調整は、日本の代理店のサービスの方がすぐにやってくれたようである。その結果、見事に歪はなくなり、非常にクリアな音質に甦った。
しかし。…しかしである。
前の方が音が良い気がするのである。これは気のせいなのかもしれない。なんの根拠もなく、僕の記憶(主観)だけの評価だ。
でも、スカーッとした見通しの良い、明るい音色が消えてしまったように思うのだ。
アイドル調整が音質に与える影響などについて、僕は何の知識も持ち合わせていないわけであるが、そのあたりの影響って、けっこうあったりするものなのだろうか。いつか、オーディオの専門家に訊いてみたいと思う。
(2024.12.29 追記)
アンプが温まってきたら、良い音になってきた。まさに前と同じように「見晴るかす」音になっている。「火」はしばらく入れておかなければならない。これも勉強だ。