ヨーロッパ/ザ・ファイナル・カウントダウン

(1986,エピック)

 

 

重層的に奥に引っ込めてあったこの類のレコードを、手の届く位置に移動させた。代わりに、クラシックのセット物のレコードには最奥に引っ込んでもらった(しばらく、そこで我慢してね)。

 

なにしろ、今年の僕のテーマは「ロックに生きる」なのだ。

 

 

ヨーロッパは、スウェーデンのバンド。僕が17歳だった1986年に発売された《ザ・ファイナル・カウントダウン》は、たしか、何かのCMソングだった。

 

あのリッチー・ブラックモアは、この曲がお気に入りだったらしい。言われてみれば、1983年発表のレインボーの楽曲《ストリート・オブ・ドリームス》にどことなく雰囲気が似ている。レインボーの方が時代的には先なのだけれど。

 

17歳。

 

阿部サダヲのドラマの中で歌われた劇中歌の歌詞が、耳に蘇る。

 

昔話じゃない
17歳の話 してるだけ

おじさんが
おばさんが
昔話しちゃうのは
17歳に
戻りたいから

おじさんが
おばさんが
昔話しちゃうのは
17歳には
戻れないから

 

 

17歳。

 

人生を決める(人生が決まる)、あらゆることへの端緒が、すべて「17歳」にあった。

 

希望進路(大学・学部・専攻)から、趣味、仲間(親友)、子弟関係、そして恋愛まで。

 

いまが充実しているから、17歳を語りたいのだ。

 

その証拠に、充実していない人は、高校時代の同窓会に絶対に顔を出さないではないか!

 

同窓会では酔いながら自分語りをする。あれは、旧友に話しているのではない。17歳の自分と話しているのである。

 

「無人島に持っていく1枚」を、僕はまだ決められずにいるが(別に決める必要もないが)、おそらく17歳の時に買ったアルバムの中から、それは選定されるであろう。