相国寺 慈雲院 | 京都ぶらり散策

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京都が好きで年に数回訪問します。歴史と文化を感じられるこの街が好きです。

京の冬の旅」の非公開文化財特別公開の2つ目の拝観です。

 

大徳寺・龍源院から歩いて相国寺の塔頭寺院 慈雲院まで来ました。

 

 

きれいに手入れされた前庭が迎えてくれます。庫裏に向かって一直線に石畳が伸びます。

 

慈雲院というお寺は、ふだんは公開をしていないので、今回が初めてです。

 

正直いって、かなりマニアックな寺院になります。

 

 

「京の冬の旅」で謳っているのが、”伊藤若冲が師と仰いだ大典禅師ゆかりの寺”ということ。

 

伊藤若冲が好きな人は、大典禅師の名前は聞いたことはあると思います。若冲を評価し支援をしてくれた人です。

 

大典禅師は、相国寺第113世になる高僧ですが、慈雲院で禅を学び、住職を務めました。

 

大典禅師の肖像画である頂相(ちんそう)が本堂に飾られています。

 

 

その横には、臨済宗の画僧 明兆が描いたと伝わる「涅槃図」も掛軸にして飾られていました。

 

明兆といえば東福寺専属の画僧。なぜ相国寺塔頭に作品があるのか?というと、東福寺の仏画工房には他の寺院・宗派からも絵の注文が来ていたそうです。

 

ただあくまでも、伝・明兆です。

 

 

江戸時代後期の絵師、岸連山が描いた虎の板戸も観ることができます。

 

こちらは板戸として常に曝されているためか、かなり傷んでいて虎の姿がやっと認識できるかできないかの状態です。

 

岸連山は、虎の絵で有名な岸駒(がんく)の弟子で、婿養子として岸派を継ぎました。

 

 

内部は写真撮影禁止で、公開されている寺宝類の写真は残念ながらなく、具体的にはご紹介できません。

 

庭園は写真撮影OKです。前庭もそうですが、こじんまりとしているけど、見応えのある庭園ばかりです。

 

本堂の南側の枯山水庭園です。

直線と曲線の組み合わせが、好きです。

 

本堂の北側の庭は、まったく異なる趣きです。

 

相国寺の塔頭寺院は、山外塔頭が金閣寺、銀閣寺とスゴイのですが、山内塔頭は慈雲院のようにひっそりと目立たないお寺が多いです。

でもいかにも禅寺という佇まいで落ち着きます。