簿記の学習と実務 第15回 | mr-moのブログ

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今回は、「決算」について、説明します。

企業は、企業活動(資本投下と資本回収)を、毎日繰り返し行い、その繰り返しの累積から「利益」を稼ぎます。

その利益を稼ぐプロセスである企業活動を、日記帳である「仕訳帳」に記録し、その記録を「各勘定」へ転記していきます。

しかし、たくさんある勘定への転記の結果を見ても各勘定の「借方」「貸方」の数字が並んでいるだけです。すべての「勘定」をいくら見ても「利益の額」は見えてきません。

そこで、すべての勘定を一旦締める作業を行います。

具体的には、

1)借方・貸方の数字を合計します。

2)そして、借方合計と貸方合計がバランスするように差額を不足している側に記入して、勘定の借方合計と貸方合計をバランスさせます。

3)差額として埋めた数字を、「損益勘定」「残高勘定」に集めてくる作業を行います。

4)損益勘定に集めた借方合計と貸方合計の差額を求めます。それが利益または損失となるのです。

何度も説明していますが、「利益」または「損失」とは、資本回収額と資本投下額の差額をいいます。その差額を計算するためには、資本投下を示す勘定科目と資本回収を示す勘定科目に企業活動の金額を記録・集計して資本回収勘定の合計額から資本投下勘定の合計額を差し引いて差額を計算できるようにする必要あるのです。この計算をできるようにする行為が決算なのです。

ここで、注意が必要なのは、資本投下といっても、資本回収に貢献していない資本投下と資本回収に貢献した資本投下の2つが存在することです。

利益=資本回収額‐資本投下額(ただし、資本回収に貢献したもの)という計算式ということです。

つまり、

a)資本回収額に属する勘定→「収益勘定」

b)資本投下に属する勘定のうち資本回収に貢献した勘定→「費用勘定」

c)資本投下に属する勘定のうち資本回収に貢献する前の勘定→「資産勘定」

とに分類し、収益・費用勘定は、「損益勘定」へ集め、資産勘定は、「残高勘定」に集めるのです。そして、「損益勘定」で「収益勘定の合計」と「費用勘定の合計」の差額を計算します。収益が大きければ、「利益」となり、費用が大きければ「損失」となるのです。

前の回で、「勘定科目一覧表」を示しましたが、貸借対照表科目の中に資産科目の分類に属する科目がありましね。

また、損益計算書科目には、収益科目、費用科目がありましたね。

貸借対照表科目は、簿記上では、「残高勘定」に集められます。損益計算書科目は、「損益勘定」に集められるのです。

今回は、決算について、概要を説明しました。具体的な事例については、次回とします。

 

散歩写真です。草津温泉です。