BUMP OF CHICKEN「(please) forgive」感想。歌詞プリーズフォーギブ。 | A Flood of Music

今日の一曲!BUMP OF CHICKEN「(please) forgive」

 【追記:2021.1.4】 本記事は「今日の一曲!」Ver. 2.0の第六弾です。【追記ここまで】

 本日の出目は【1, 1, 1, 7】だったので【1stの124番】の楽曲、BUMP OF CHICKENの「(please) forgive」を紹介します。

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 「(please) forgive」(2014)は7thアルバム『RAY』の収録曲です。記憶違いだったら申し訳ないのですが、割と昔からライブで披露されていた曲だと記憶しています。音源化まで時間がかかったパターンですね。

 試しに当ブログ内を検索してみたところ、2011年の雑誌の感想記事の中で「そういえば (please) forgive って曲あったね!」と僕は書いているので、どういう文脈だったかは雑誌を読み返さないと思い出せませんが、2011年の時点で「そういえば」と表現するぐらいには古い曲のはずです。


 そういう曲の事情とは…というかバンプとは直接関係のないことなのですが、この曲には個人的なエピソードがあるので、僕の心に一層深く突き刺さっている一曲だと言えます。仔細をここに書き出すと自分語りが大部分を占めてしまうため省略しますが、要するに歌詞の内容に非常に感銘を受けたということです。現状でも受け続けていると言っていいかもしれないレベルで。

 というわけでどこの歌詞を取り立てても金言となって響いてくるので紹介に迷うのですが、特にメロディが素晴らしいと思うAメロの歌詞が最もすっと心に染み入ってきます。2番Aの"自分で選んできたのに 選ばされたと思いたい/一歩も動いちゃいないのに ここがどこかさえ怪しい"は共感出来るフレーズNo.1です。

 1番でも2番でもAメロの歌詞の主軸となっているのは"あなたを乗せた飛行機"のくだりですが、そこの次に来る旋律が非常に完璧で美しいと思います。特に"場所まで"のゆらっとした雰囲気は破滅的に綺麗だと感じる。だからこそ2番の"私の行けない場所まで"がより真に迫ってくるのではないかな。

 Cメロのないない尽くしを"筈がない"で肯定に転じさせているのも巧いですし、ラスサビの"残酷な程自由だ 逃げようのない事実なんだ"という容赦を見せない表現もいっそ心地好いぐらいです。"飛行機"のくだりは最終的に"私の行きたい場所まで"に変わり、ポジティブに終わるというのも好きなポイント。腐ったまま閉じないのがいい。


 アレンジ面で特筆すべきは音のやわらかさでしょうかね。イントロのほわーんとした温かみのある音がトレモロで迫ってくるところからして癒されますし、他の曲に比べて控えめなバンドサウンドもボーカルを浮き彫りにしていると考えれば技巧的な柔和さだと思うので、全てが曲に寄り添ったサウンドだと言えます。

 ボーカルに施された処理も空間を上手に支配している印象です。例えば二行が同時に歌われるCメロは、それぞれにリバーブがかけられているので二重以上の多層的な趣を見せていますし、ラストのlalalaとwowwowもそれぞれが左右に分かれてディレイしているので、畳み掛けるような感情の奔流を思わせるとことがあります。