今日の一曲!東京事変「駅前」【テーマ:女子大生】 | A Flood of Music

今日の一曲!東京事変「駅前」【テーマ:女子大生】

 【追記:2021.1.4】 本記事は「今日の一曲!」Ver. 1.0の第四十六弾です。【追記ここまで】

女子大生といえばなんだと思う?

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 女性の比率が多い大学・大学院に通っていたからか、女子大生の生態についてひとつ確実にわかっていることがあります。それは、街中や観光地にある銅像と同じポーズで撮った写真をフェイスブックにあげるという習性を持つことです。笑

 僕の世代は顔本が主流だったのでインスタ時代の今はどうかわかりませんが、写真をアップする機能があるSNSでは同じような傾向がみられるのではないかな。この場合大体は鍵垢での話なので、全く知らない人のものを確認するのは難しいでしょうけど。

 まあネットにあげるかどうかはともかく、この「同じポーズで写真を撮る」というのが女子大生に多いというのは経験上正しいと思っています。多数派とまでは言わないけれど数的には多いはず。

 この撮り方って男はあまりやらないと思うし、大卒で社会人になるような年齢を超えると多忙に加えSNSの扱いに慎重になるから自然とアップ自体が減るからね。

 ということでJDに絞ったわけですが、JK以下にも同じ傾向かその兆候があると予想します。ただ、銅像(美術品)に対するそもそもの興味という点も考慮するとやはりJDがいちばん可能性が高いと思う。

 全然詳しくない分野なので適当書きますが、ミラー・ニューロン絡みの現象なのではないかと思います。銅像(主に人型の)にまで適用するのは拡大解釈かもしれませんが、ある種の条件反射的行動なのではないかとね。単に可愛いアピールだと言われればそれまでですが。笑


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 質問が面白かったのでくだらない一考を書いてしまいましたがここいらで切り上げるとして、【テーマ:女子大生】の「今日の一曲!」は東京事変の「駅前」(2004)です。1stアルバム『教育』収録曲。

 「女子大生」という言葉に限ってしまうと僕が紹介出来るような曲が思い浮かばなかったので、ちょっとゆるくして「大学」が登場する曲であれば良しとするかということでのチョイスです。女性ボーカル曲を選ぶことで少しでもテーマに歩み寄ろうとはしました。


 その「大学」ですが、冒頭の歌詞"大学の生徒が青を謳歌して泣く"という一節にて登場します。wikipedia情報(ソースなし)と断っておきますが、この「駅前」は日吉駅がイメージされているようですよ。単に日吉キャンパスと言えば慶應義塾のことだなと思うので、状況をわりかしリアルに想像できます。

 しかし歌詞の解釈は割れるなと思います。第一に、そもそもこの歌の主人公は誰なのか?という疑問が生まれますよね。素直に女子大生と捉えるのもアリですが、冒頭の一節は"大学の生徒"を傍観しているだけの人の台詞とも捉えられるから。

 第二に、この歌はラブソングなのか?という問題。言葉を素直に受け取れば"あなた"を想う"私"の歌だと言えると思いますし、どちらかと言えば一方通行の恋を描いている趣が強いとも思います。


 個人的には、この歌の主人公は「かつてこの大学に通っていた学生」だと思っています。2番Aの"改札を出た付近掲示板があったね/頼もしい時間を纏っていた私"というのを、ダイレクトに回顧のフレーズだと解釈しているからです。

 2番Aが過去形なのに比べて1番Aは"騒がしい色を纏っている私"と現在形なので、これはともすれば現役っぽい表現ではあるのですが、これはかつての学生街の雰囲気から浮かされている現在の状態のことだと思っています。"騒がしい色"は周囲の産物。

 つまり、自分の足跡を辿るためにかつての学び舎付近を訪れたというのが歌詞の状況ではないかということなのですが、そこで話題に上る"あなた"という存在は「かつての自分」のことであろうと僕は解釈しています。


 輝いていたかつての自分からの応援歌とでも言いましょうか、とにかくこの歌の主人公は何かに挫折していたのだと思います。そんな中でふと思い立ってか或いは無意識的にか、足がかつての居場所へと向かってしまったのでしょう。

 そこで"私"は"あなた"、つまりかつての自分を見ます。それは頭の中にだとか幻影だとかではなく、全く知らない現役の学生の中にということです。"その歩道橋を渡っていく"のも"ほらまたいま擦れ違った"のもかつての"私"に違いないと。

 その存在は、"騒がしい色を纏っている"(この場合は現役の学生がという意味なので現在形、自分に当てはめるなら2番Aのように過去形にすれば良し)し、"通う希望や応える酸素"がある。それらを見て、これは歌詞の上からではわかりませんが、個人的には勇気付けられたのだと思っています。自信と自身の回復。


 そう思うのは曲調の変化によるところが大きいです。始まりは音数も少なく重苦しく怪しい雰囲気を纏っていて険しい感じがするのですが、サビに入ると穏やかな流れが微かに存在を主張してきて、終盤になると堰を切ったように激しいサウンドとになるというこの構成は、少なくとも何らかの変化があったということを示唆していると思うから。

 次の曲が「御祭騒ぎ」だというのも前向きに捉えた一因かも。この曲がラストだったらちょっと怖い想像も出来なくはないのですが、アルバムのラストを飾る曲っぽさがあるなとも思います。

 というか久々に『教育』の収録曲目を見て、なぜか「駅前」がラストだと勘違いしていたと気付きました。笑 あれだ、実際のラスト曲である「夢のあと」は自分の中では『教育』のよりも椎名林檎×斎藤ネコの『平成風俗』(2007)収録のイメージになっちゃってるからだわ。