2017年 熟慮断行の旅 その4 | 964 makes me happy

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試験運転中

 呉に初上陸です。
 港に降りるとすぐに「大和ミュージアム」と「てつのくじら館」が目の前に飛び込んできました。
 「おお~呉だよ~!」
 我々のテンションは上がる一方です。
 
 呉には二泊します。
 初めは一泊のつもりだったのですが、きっと「時間が足りなかった」と後悔しそうだったものですから思い切りました。
 ホテルも海側の部屋を希望していたのですが、皆さん、考えることは一緒。
 空きがありません。
 しかし「護衛艦が見えなかったら意味ないでしょ?」との旦那の一声でお高めの部屋に泊まれることになりました。
 ただ、こちらは新婚さん向けの部屋だったようで、ピンクの照明があったりお風呂がガラス張りだったり…。
 いやいや、普通のホテルですよw

 旅は三日目。
 いつも以上に早く目が覚めたので、窓を開けてその時を待ちました。
 朝6時。
 各護衛艦から起床ラッパがこだまします。
 「生起床ラッパ」です。
 これが呉の港の風景なんでしょうね。
 「おお~、生ラッパだよ~」と喜ぶ私を見て、旦那が笑っていました。
 旦那にとっては珍しくもない音なんでしょうけど。

 朝食後、午前中は「呉艦船巡りツアー」に参ります。
 連休中は混雑が予想されるとのことだったので、予約を入れておきました。
 集合場所である港のターミナルにはすでにたくさんの人が。
 「みんなね、自衛隊が好きなんだよ」と旦那は満面の笑み。 
 みんなも好きかもしれませんが、旦那に至ってはオタクレベルですから。

 受付を済ませ、艦船巡り用の船に乗り込みます。
 高級一眼レフやビデオカメラを抱えた人たちは素早くいい席を抑えます。
 ブログやyou tubeで「呉艦船巡り」と検索を掛けると、綺麗な映像を目にすることができますが、きっと彼らのような人がアップしてるんでしょうね。

イメージ 1

 遊覧時間は約30分。
 これなら私でも大丈夫そうです。
 ガイドさんも船の操縦士も海自OBと聞きました。

 出港してすぐ、船は建造中の貨物船の前を通ります。
 「NYK」とは日本郵船株式会社の頭文字です。
 ガイドさんが「バルバス・バウ」について説明してくれます。
 この技術は戦艦大和にも採用されていたそうですが、そう言えば「宇宙戦艦ヤマト」にもバルバス・バウがありましたね。

 ところでこの貨物船の奥には、あの大和を建造したドッグが未だ現役で稼働しています。
 今はジャパンマリンユナイテッドの工場になっていますが、工場には「大和のふるさと」と書かれています。
 ガイドさんによれば、工場には当時の鉄骨が残っているそうです。
 太平洋戦争末期、呉も空襲の被害に遭ってるでしょうによくぞ残ってくれたと思います。
 
 さあ、船はゆるゆるとタンカーの横を通り過ぎ、いよいよ、護衛艦が停泊している桟橋へ…。

イメージ 2

 しかし、北のカリアゲくんのおかげでイージス艦はすべて出払い、潜水艦はわずか。
 就役間もない「かが」が圧倒的な存在感を見せつけてくれましたが、港全体としてはいつもより寂しい景色だったのでしょうね。

 ガイドさんは停泊中の船を一つ一つ説明してくれます。
 ただ、大抵の乗客はカメラ撮影に忙しそうで、ガイドさんが搭載されている武器の説明をしても、あまりに耳に入っていない様子。
 「何ミリ機関砲」とか言われても、あまり想像が付きませんからね…。
 一方、旦那はガイドさんの解説に聞き入っていました。
 「アスロック」とか「シースパロウ」とか「ハープーン」とか、私もちんぷんかんぷんですが、旦那はすべてそれらの武器の目的とか把握してるんですね。
 きっと今の仕事よりも自衛隊の装備品についての知識の方が豊富ですよ。

 「かが」の近くを通ると、遊覧船に気づいた自衛官のお兄ちゃんがこちらに手を振ってくれました。
 同乗していたオバちゃんたちが黄色い歓声を上げます。
 オバちゃん達にしてみたら、若い自衛官はアイドルのような感覚なんでしょうね。 

イメージ 3

 iPadで撮影しているのと、時間帯的に逆光になっているので写真としてはあまりよろしくありませんが、実際の護衛艦はどれもカッコ良かったですよ。
 やっぱり海ですよ!!
 
イメージ 4

 再び、日本郵船のタンカーです。
 実は私、郵船株を持ってます。
 というか、売ることができなくて持ち続けてます。(笑)
 私の郵船株は潜水艦なのか沈降したまんまなんですけど…。

 港に到着する前に船番号は無いけれど灰色の船たちの説明がありました。
 (iPadでは綺麗に撮影できなかったので、写真はありません)
 護衛艦を支えるために必要な裏方さんですね。

 いつもよりも護衛艦の数が少なくてガイドさんも間を持たせるのに大変だったでしょうが、いい時間を過ごすことができました。
 乗客から自然とガイドさんに拍手が送られて艦船巡りは終了です。
 港に着くと、次の便の客が列を成して待っていました。