【読書】天才だもの。 わたしたちは異常な存在をどう見てきたのか | さんの徒然日誌

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以前、読売新聞の書評で紹介されていたので興味を持った一冊。

天才だもの。 わたしたちは異常な存在をどう見てきたのか [単行本]
春日 武彦 (著)


読む前にこの本には天才と呼ばれた
人びとの人生とその分析…
のようなものを期待していた。

しかしながら、この期待は裏切られる。

著者は精神科医なのだが、
特に心理分析をして論じるわけではなく、
天才と呼ばれた人物を題材に
自分自身の体験を織り交ぜながら
軽い語り口で進んで行くエッセイのようだった。

内容は決して重くなく、むしろ軽い。

私には著者の「自分語り」が心地よくなかったのだが、
難なく終わりまで読んでしまうことができた。

この本は「天才」を論じるのではなく、
一般人(not天才)が
天才に抱くイメージを検証したものと言えるだろう。

天才にはこうであってほしい。
という天才への羨望と

成功し続けるのはどこか癪である。
という天才への憎悪。

この相反する2つの感情を大衆は抱くものである…
ということを再認識させてくれる内容だった。


天才だもの。 わたしたちは異常な存在をどう見てきたのか/春日 武彦

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