このところ『ブリングリング』(13年)『the beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』(17年)などフィルモグラフィーから外したいような作品が続いてしまったソフィア・コッポラだが、エルヴィス・プレスリーと恋に落ちた少女を描く物語でカムバックの印象。プレスリーの楽曲がほとんどないのは、待たされてばかりのプリシラ視点だから。大スターへのあこがれから現実に気づく彼女の旅立ちまでを描くこの作品で、まさかあの曲、しかもオリジナルがかかるとは! そして、初々しいスタートから心境の変化を見事に表現したプリシラ役のケイリー・スピーニーが素晴らしく、歌わないエルヴィスを演じたジェイコブ・エロルディがエルヴィスに見えまくる!
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