今年訪れた映画館と今年のお勧め映画 | やまちゃんの映画館ブログ

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ごく普通のサラリーマンが、全国にある単館映画館のご紹介をするブログです。是非ご覧ください。

今年ふるさと納税デビューした山田です。

 

2019年は急遽決まった夏季休暇で北海道の映画館を3館訪れました。

この北海道旅行では、もっとも行きたかった映画館『大黒座』に訪問できたのが一番の歓びです。

 

 

創業大正7年今年101年目を迎えた北海道最古の映画館。

今は鉄道が通らない人口1万2千人の浦河町の小さな映画館は、ドキュメンタリー映画にもなってます。

映画上映前に、4代目館主の三上さんとお話できたことがうれしかった。

 

 

札幌すすきのにある『シアターキノ』は、2スクリーンを持つミニシアター。

NPO法人が母体の映画館は、ミニシアターを運営する映画館の手本になると感じる。

 

 

1日の食費を2,000円以内に抑えた貧乏旅行。隣接する『KINO BAR』でドラフトビールを飲んだのが唯一の贅沢でした。

 

 

自主映画上映からスタートして映画館運営を始められた苫小牧の『シネマ・トーラス』

市民映画館としてボランティアスタッフを募集しているものの、私が訪れた時は2日とも代表の堀岡さんが一人で掃除からお客さま対応を行っておりました。

 

今年閉館した映画館で最も印象深かったのは10月に閉館した『有楽町 スバル座』。

 

 

高校生の時から何度となく訪れた想い出深い映画館で、今は無くなってしまった「フランス映画社」の作品を観たのも『有楽町 スバル座』が多かったと記憶しております。

最終上映「花筐」は上映の3時間前にチケット完売となり、ゲストで大林宜彦監督が登壇されたのが印象深かったです。

 

 

華やかな『有楽町 スバル座』閉館と対照的だったのが、8月、9月に閉館した『蒲田宝塚』と『テアトル蒲田』

それぞれ東宝系封切館、東映系封切館として最後までぶれることなく上映をしておりました。

『テアトル蒲田』には最終日の前日に訪れましたが、フェードアウトして消えていくような印象が残ります。

 

 

名古屋市今池の名画座『キノシタホール』も今年の4月26日に閉館してしまいました。

この映画館、建物内装のこだわり好きだったなぁ。残念です。

 

 

昨年3月に閉館した新潟の『十日町シネマパラダイス』。この映画館も大好きな映画館でした。

今年の夏、たまたま訪れる機会があって、建物がどうなっているか行ってみると...

 

 

ショック...。セブンイレブンになっていた。

別にセブンイレブンに恨みがある訳ではないのですが、『十日町シネマパラダイス』の建物ってまだ12年しか経ってないのに。「トトカフェ」というとても落ち着いたカフェ空間もあったのに取り壊されているのが悲しかったです。

 

そんな2019年でしたが今年面白かった映画は

【洋画】

1.「家族を想う時」 今年文句なしのNO1。雇用を守る為に仕事に時間を奪われ、家庭を犠牲にせざるを得ない現代の問題点を鋭く描いた子を持つすべての親必見の映画。ハッピーエンドで終わらないのも安っぽくなくていい。

2.「運び屋」 今年89歳のクリントイーストウッド監督&主演作品。職を失った80代の老齢退役軍人の麻薬運び屋。

実話を元に高齢者の存在価値を問題定義した映画。

3.「ジョーカー」 狂気の男ジョーカーになるまでの変貌のプロセスが面白い。ジョーカー役は「ダークナイト」の故ヒース・レジャー以外ありえないと思っていましたが、この映画のホアキン・フェニックスいいですねぇ。

4.「グリーンブック」 タイトルは1960年代まで発行されていた黒人ドライバーの為のガイドブック。人種差別のあった時代の実話を元に作られた異色ロードムービー。

5.「スターウォーズ 最後のジェダイ」 42年目に完結したシリーズ最終作品。個人的にはジョージ・ルーカスに演出・脚本してほしかった。

 

【邦画】

1.「ある船頭の話」 オダギリジョーの初長編監督作品 ここ日本のどこなんだろうと感じる河川の映像美。文明の発展によって大きな橋が作られ船頭が不要になる葛藤。船頭役の柄本明の演技も良かった。

2.「嵐電」 京都を走る路面電車嵐電を舞台に、夜走る嵐電の妖怪電車に2人で乗ると相手と会えなくなる、という不思議な物語。深夜に一人でもう一度みてみたい映画。

3.「この世界のさらにいくつもの片隅に」 大ヒットした前作「この世界の片隅に」の映像にされなかった間を描いた作品。続編ではなく一つの作品の深堀を行う、こんな映画の作り方もあるんだという発見。

4.「よこがお」 築き上げた社会の信頼は、ふとしたことから簡単に崩れ落ちる。人に頼られる訪問介護士生活の崩壊をサスペンスとして仕上げた秀作。

5.「今日もいやがらせ弁当」 実際のブログから映画化されたコミカルな母子のストーリーでとても楽しめました。篠原涼子さんの母親役も良い。

 

このブログを始めて来年で8年目になります。不定期にはなりますが、来年も更新していきたいと思いますのでよろしければご覧になってください。

皆様にとって2020年が良い年でありますように。