シネマ・トーラス | やまちゃんの映画館ブログ

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ごく普通のサラリーマンが、全国にある単館映画館のご紹介をするブログです。是非ご覧ください。

たまに会場調査アンケートで小銭を稼いでいる山田です。

 

今年の8月北海道浦河町の『大黒座』に向かう途中、乗換駅苫小牧にあるミニシアター『シネマ・トーラス』に行って来ました。

 

 

1998年3月開業の『シネマ・トーラス』は、自主上映の映画館から一般上映館に変遷した映画館。

ホームページを拝見すると、1985年に第1回苫小牧映画祭が開催され以降『シネマ・トーラス』開業後の2003年まで続いていたと紹介されてます。

 

代表を務める堀岡さんとボランティアの方で成り立っている市民映画館は、1回お手伝いすると映画が1本無料で観られる特典がついて、高校生から年配者まで幅広く募集しております。

ボランティアの仕事は受付、電話応対、映写など映画館の基本的な仕事が経験できます。

苫小牧に住んでたら応募するんだけどなぁ。

 

 

苫小牧は、札幌から70Kmほど南に下った人口約17万人の工業都市。

街の中心JR苫小牧駅は「室蘭本線」「千歳線」「日高本線」3路線の接続駅で、道南圏・道央圏へのアクセスも良く人口規模では北海道で4番目に大きな街。

私が訪れた8月にはIR誘致が話題になっておりましたが、カジノ誘致に対する住民反対の声もあがっており現在は取り下げられているようです。

 

 

 

台風10号が北海道に上陸した翌日の8月17日土曜日の朝8時すぎ、苫小牧に到着しました。

初めて降りた苫小牧の印象は、「きれいな街だなぁ」

この街の郵便番号は、〒053(ゼロゴミ)でごみのない街を目指しているそうです。

 

駅と劇場を結ぶ途中の大町銀座ストリートは「僕だけがいない街」のロケに使われた商店街。

朝の8時の為か商店街も開いている店はなく、歩行者もほとんどおらず、僕だけがいる街になってます。

苫小牧は他にも、「影武者」、「のぼうの城」など自然と街がコラボする作品ロケ地にしばしば選ばれてます。

この街には他に『ディノスシネマズ苫小牧』というシネコンがあります。

 

 

 

『シネマ・トーラス』はJR苫小牧駅南口から徒歩15分。

「大町銀座ストリート」商店街の先、中央ボールの1階部分にありました。

劇場の向かいには「王子製紙苫小牧工場」。

この映画館は看板がないので、上映作品のポスターがないと見落としてしまいます。ボーリング場看板のピンを目指して行くと分かりやすいです。

映画館の脇が有料駐車場になっているので、車での来場も楽ですね。

 

 

窓ガラスに貼られた当日の上映スケジュール。1日ミニシアター系作品を中心に4~5作品の上映です。

すごいなと思ったのは、上映作品間隔の短さ。通常の映画館は10分から15分間隔をあけて次の作品を上映しますが、この映画館の間隔は2分から5分。お客さんが多かったら忙しいことこの上ないと思います。

 

 

この日は朝8時30分に到着したのですが、堀岡さんお一人で開店準備をされておりました。

『シネマ・トーラス』一般の料金の1,700円を支払いロビーの中へ。写真はお断りして撮影させて頂きました。

料金は一般料金の他、小中高生1,000円、レディースデイ(木曜日)1,000円と割引料金も充実してます。

会員制度が一般会員(会費2,800円/年で毎回1,000円)、バリュー会員(会費10,000円/年で招待券10枚)と別れているので通う頻度で会員を使い分けられるのはいいですね。毎週月曜日は休館日。

 

 

それほど広くないロビーは3人掛けのソファー設置のIの字型の空間。

正面のチラシはお客さんが見たい作品をシールでお知らせ。

2019年上映候補作品をお客さんの声を反映して上映作品を決めているようです。上映が決まった作品は「上映決定」の矢印シール。

上映作品は洋画の割合が多いですね。

 

天井に近い壁パネルには、個人会員、法人会員のお名前が記載されております。

 

 

棚にはセルフサービスで無料のコーヒーと紅茶が用意されております。

この映画館は劇場内の飲食禁止なので持ち込みはできません。

右奥のサントリーオールドの空き瓶は、シネマ・トーラス愛の募金です。

一つ下の棚には、今までに上映した作品のチラシがファイリングされておりました。

 

 

会場準備が整い次第場内へ。さっそく入ってみます。

 

 

シートは全部で40席、5列のひな壇型。BGMが流れております。

この劇場は2013年に市民の協力を得てデジタルシステムが導入されたそうです。

 

 

北海道の映画館ならではの排気筒式のFFストーブがスクリーン右脇に設置されてます。

寒さ対策には入口にひざ掛けの用意もされてました。

ブザー音がなって上映開始。この日初回のお客さんは3名でした。

 

この映画館の建物は、昭和40年代に建てられたようです。

遠くない将来建物建替えの話がでた時に、継続して映画上映できるかは市民だけでは難しく、行政も協力頂けるかが気になります。

 

【シネマ・トーラス】

訪問日時:2019年8月17日9:00

鑑賞映画:「ばあばはだいじょうぶ」


住所:北海道苫小牧市本町2-1-11 (苫小牧中央ボウル1F)

HP:https://cinema-taurus.info/index.php

オープン: 1998年3月21日

料金:一般1,700円(各種割引有)

スクリーン:1

上映形態:ロードショー、名画座

音響:DSR

スクリーンサイズ:不明

座席数:40席