本の街「神保町」が好きな山田です。
子供の頃、自宅から近かった性か、中学位からよく通ってました。
神保町の本屋街は、靖国通りを沿いにあるのですが、なぜか通りの南側にしか書店はありません。
どうしてかご存知ですか?
答え:直射日光による、本の日焼けを防ぐ為。
古本屋の多い神保町では、店先に本を陳列する店も多いのですが、日焼けにより本の劣化を防ぐために日陰となる南側にしか書店がないようです。
私のお気に入り書店は、「書泉グランデ」。月1程度で出没します。
今日訪れた映画館は、神保町の『岩波ホール』。
地下鉄神保町駅真上、「靖国通り」と「白山通り」の交差点にある「岩波神保町ビル」の10階にあります。
『岩波ホール』は、1968年多目的ホールとして完成したのですが、川喜多かしこさんと『岩波ホール』総支配人高野悦子さんによって「世界の埋もれた名画を発掘・上映する」運動を発足。
1974年2月より映画館となりました。
この運動を「エキプ・ド・シネマ」(フランス語で映画の仲間)と呼び、現在の『岩波ホール』の会員制度にもなっております。
上映作品の多くはヨーロッパ作品です。
本日の鑑賞映画は、「家族の灯り」
初回11:30の上映を観るために、11時神保町駅到着。
前売りチケットを、1Fのチケット売り場に出すと
「そのまま10Fへ」と言われエレベーターで10Fへ。
受付でチケットを手渡し場内へ。
この映画館は、開業当初から各回完全入れ替え制。
今でこそ入れ替え制は当たり前ですが、日本で初めて取り入れた映画館だそうです。
『岩波ホール』には20年以上前、1度だけ来たことがあるのですが、当時のことは全く覚えておりません。
ロビー壁には、1974年開業時からの上映作品のチラシが年代別に貼られております。
ちょうど今年が、上映開始から40年目を迎えるので、「お気に入りの私の3本」を投票するイベントを行っておりました。
私も、劇場スタッフの方に声をかけられ、投票用紙を頂きました。
又、過去の上映作品のパンフレットも年代ごとにファイリングされております。
上映前の空き時間に少し閲覧しました。
ところでこの日、平日の午前中というのにロビーには多数のお客さん。
上映開始から、1週間ということもあるのでしょうが、これほどお客さんが多いとは。
席を確保しようと館内に入ると、こちらも席は半数以上埋まっており慌てて席を確保。
この劇場の座席は、真ん中の列が最も多く六角形に配置されています。
床はカーペット敷き、壁は木製仕上げ。
時代を感じる内装ですが、芸術作品を見るにはふさわしい雰囲気です。
当初は多目的劇場で設計された為、舞台としても活用できます。
スクリーンまでの奥行は約5m。
こちらがシート。
古いタイプのシートですけど、傷みがほとんどない。
手入れが行き届いているのでしょうか。
この日のお客さんは、座席に対して7割程度。
年配の女性のお客さんが目立ちました。
今回鑑賞の「家族の灯り」の監督マノエル・ド・オリヴェイラは現役最高齢の105歳。
で、ほとんど毎年映画を撮り続けているすごいパワーの監督。
ランプの火で灯された映像美の中で展開するストーリー。
ゆったりした気分で、夜コーヒーを飲みながら見たい映画。
この作品、おすすめです。
「世界の埋もれた名画を発掘」を使命にミニシアターの先駆けとして生まれた『岩波ホール』
これからも埋もれた名作を日本の映画ファンに紹介して頂きたいと思います。
【岩波ホール】
観賞
観賞映画:「家族の灯り」
住所:東京都千代田区神田神保町2-1 岩波神保町ビル10F
HP: http://www.iwanami-hall.com/contents/top.html
オープン:1974年2月
料金:一般 1,800円(会員制度あり)
スクリーン:1
上映形態 :ロードショー
音響:SRD
スクリーンサイズ:不明
座席数:220
お勧め度:☆☆☆☆