I've Lived in East London for 86½ Years(私はイーストロンドンに86年半住んでいます)/ジョセフ・マルコビッチ(Joseph Malkovich)

この書籍(写真集)で印象的なのは、「ジョセフ・マルコビッチが、生涯において、ホクストンで過ごし、母親と海辺へ旅行した際に一度だけロンドンを離れたことしかないとと言うところだろう。

そして、この書籍は、写真家のマーティン・アズボーン(Martin Usborne)が手がけた『I've Lived in East London for 86½ Years』というフォトブックだ。

 

この書籍は、86年半もの間、イースト・ロンドンのホクストンに住み続けたジョセフ・マルコヴィッチという男性の人生を写真と彼の言葉で記録したものであり、

アズボーンは、マルコヴィッチとの対話を通じて、イースト・ロンドンが時代とともに変化していく様子を、彼の個人的な視点から捉えようとした。

 

 

ジョセフ・マルコビッチ(Joseph Malkovich)の言葉は、ニコラス・ケイジの映画や年を重ねること、そして地域の変化についてなど、さまざまなトピックに触れています。ユーモアがありながらも心に響く、ウィットに富んだ洞察が満載である。

マルコビッチは、ポップカルチャー、人間関係、そして長年にわたるこの地域での生活など、幅広いテーマについて、洞察に満ちた解説と軽妙な観察を織り交ぜて論じている。

マルコビッチ(Markovitch )の視点は、彼が生涯を通じてイーストロンドンの地域で目撃した、著しいジェントリフィケーションと文化的変化について論評しています。

その中には、

およそ20年間、私はスーツケースを作っていました。私の上司はろくでなしでしたが、それ以外は大丈夫でした。でも、もし私がもう少し体が軽かったら…何になりたいかご存知ですか?バレエダンサーになりたかったんです。それが私の夢だったでしょうね。」

"For about twenty years I made suitcases. My foreman was a bastard. Apart from that it was OK. But if I was less heavy... you know what I'd like to be? I'd like to be a ballet dancer. That would be my dream.”

 

最後に

『I’ve Lived in East London for 86 ½ Years』は、東ロンドンに生きたジョセフ・マルコヴィッチの姿を写真と言葉で綴った一冊です。彼の日常は決して特別ではないのに、ユーモアと哀愁が入り混じり、ページをめくるたびに人間の生きる強さと温かさを感じさせます。東ロンドンという街の記録であると同時に、ひとりの人間の人生そのものを愛おしく映し出した作品だと思い出すかもしれない・・・

 

本書は、マーティン・アスボーンが共同設立した出版社、Hoxton Mini Pressの創刊号です。

埋もれていたイーストエンドの記録者、デビッド・グラニック

 

1)2012年のロンドンオリンピックは、単なるスポーツの祭典ではなく、1980年代から進められてきたイーストロンドンの都市再生の象徴である。この再開発は、脱工業化時代のモデルケースとして、金融や商業といった新しい産業を導入し、都市のあり方を変えていった。

この文脈で重要なのが、広域的な地理概念である「イーストロンドン」と、歴史的に貧困地区だった「イーストエンド」という二つの言葉の違いである。イーストロンドンが大規模な再開発で生まれ変わっていく一方、戦後長らく社会的周縁とされてきたイーストエンドの日常を、カラー写真で鮮やかに記録し続けたのが、アマチュア写真家デビッド・グラニック(David Granick)である。

 

 

2)デビッド・グラニックとは?

 

1912年にイーストエンドで生まれたグラニックは、生涯をこの地で過ごし、イースト・ロンドン歴史協会のメンバーとして活動した。彼は当時のアマチュア写真家としては珍しく、コダクローム・スライドを用いてカラー写真を撮り続け、移りゆく街の様子やそこに暮らす人々の姿を克明に記録した。しかし、彼の死後、その膨大な写真コレクションは長い間、世に出ることなく埋もれていた。

 

3)眠っていた街の記憶が蘇るまで

 

グラニックが亡くなった1980年、彼のスライドはロンドンのタワーハムレット地域史図書館に寄贈された。しかし、その記録が再び注目されるきっかけとなったのは、それから約30年後のことである。図書館のボランティアたちがスライドのデジタル化を始め、数枚をSNSに投稿したことで、地元の写真家クリス・ドーリー=ブラウンの目に留まった。

グラニックの写真の質の高さに魅了されたドーリー=ブラウンは、自ら写真を修復・再デジタル化し、2018年に写真集『The East End in Colour: 1960-1980』として出版した。この写真集は、急速に変貌するロンドンの歴史を知る上で、極めて重要な資料となった。

 

4)デビッド・グラニックの写真が今、再評価される理由

ドーリー=ブラウンは、写真集の序文で「グラニックのイーストエンドは**“過渡期”**にあった」と述べている。グラニックが切り取ったのは、港湾や重工業が姿を消し、ユダヤ人コミュニティが発展的に移転し、ベンガル人コミュニティが形成される前の、まさに変わりゆく街の最後の姿である。

彼の写真は、第二次世界大戦で受けた傷跡からの復興や、ヴィクトリア朝時代のテラスハウスが高層住宅に置き換えられていく当時の住宅事情をリアルに映し出している。これは単なるノスタルジーではなく、ジェントリフィケーションが進行する以前の、ありのままのイーストロンドンの姿を記録した貴重な歴史資料である。

今、グラニックの写真が再び注目されているのは、急速に姿を変えるロンドンにおいて、かつての姿を記憶し直す必要性が高まっているからである。カラーで記録された1960年代から80年代のイーストエンドの写真は、私たちの都市がどこから来て、どこへ向かっているのかを考える上で、重要な示唆を与えてくれるだろう。

 

「アップル 銀座」リニューアルオープン

アップルは、東京・銀座の直営店「アップル 銀座」を9月26日にリニューアルオープンした。場所は銀座四丁目交差点近くのサヱグサビル本館で、営業時間は10時~21時。

同店は2003年に世界初の国外直営店として開店し、22年に建て替えのため一時閉店。以後、仮店舗で営業してきた。

新店舗は木を基調とした温かみあるデザインで、吹き抜けや3方向のガラスファサードを採用。自然光や温度を調整できる仕組みを備え、再生可能エネルギーで運営されている。

  • 1階:iPhoneとアクセサリー
  • 2階:Apple Watch、iPad、AirPods、東京初の「Apple Pickup」カウンター
  • 3階:Mac、Vision Pro、体験コーナー、ワークショップ「Today at Apple」
  • 4階:サポート専用「Genius Bar」

また、アクセシビリティに配慮した設計で、多様な利用者が快適に過ごせる。

ティム・クックCEOは、「銀座店は日本での重要なマイルストーン」とコメント。さらに、ダンスボーカルグループNumber_iとのコラボセッションも行われ、10月11日から全国の直営店でも体験できる。