
忘れられない人と同様に印象に残っている人っていますよね。
私にとって印象に残っている人の中のひとりは、私が20代の前半に働いていたところのお客さん。
この方は、当時、すでに80才に近い方だったと思うのですが、
まゆげが村山元首相のように長く、仙人のようなおじいさんでした。
きっと今までいろいろな経験をしてきて、どうやら人を見抜く力がある方のようでした。
運動指導をしながら、お話などをしていたのですが、ある時、
『君は若いのに死んだ魚のような目をしている』と言われたのです。
確かに、その頃の私は、仕事場では笑顔を作って普通に仕事をしていたのですが、恋に破れた後だったので、仕事の休みの日は、家にひきこもり状態でした。
ただ呆然と、テレビを見ている(つけている)だけの日々だったのです。
なんにもする気がおきない感じ。
だから、『ぎょ!見透かされている』と思って、内心ビビりました。
そして、その方は続けて
『これからは心の癒しの時代に必ずなってくるから、もし君がセラピーの勉強をしたいのなら、私がお金を全部出すからアメリカへ行って勉強してきなさい』
と言われたのです。
当時の私は、海外に行く気もサラサラないし、ましてやセラピーなんて勉強するつもりもなくて、
笑顔でありがとうございますと言って、丁重にお断りをしたのです。
なんか、ひたすら怖かったのを覚えています。
その後、その方がどうなったかは覚えていないのですが、
それを言われてから、10年後に私はマッサージセラピーやボディワークを学びにアメリカに行きました。
その一言があったから、というものではなく、いろんな流れがあり、そこに行き着いた感じでした。
なんというか、あのおじいさんクライアントは、ずいぶん先見の明があったなーというのと、なんで私にそれを言ったのかな?という不思議な縁を感じます。
印象に残る、忘れられない方のひとりです。
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