林業、抜根、根倒し[山人2023]-其の20- | 望創家、蜃気楼が如く

望創家、蜃気楼が如く

夢の引きこもり生活を目指し日々修行中

ひとの数だけ例外あり

「やりたくないことをやっている暇はない」


 

『谷側への微妙な勾配をつけるのを意識し、分散排水の研究を』

 

(※今日は道入れに必要な抜根特集だよ!相変わらず誰も得をしない楽しい話だよ!)

 

世界の


「林業だけではないと思うけど、決められたルールの中で生きるって大変。そもそも誰がそのルールをつくったの。そのルールが決められる以前からやっていたんだけど。禁止ではなく、技術を高めれば安全だって高められる。ただそれだけ」


と、そもそも「俺様がルールだ!」が口癖の先輩にそんなことを呟かれても…と思ったことのある皆さん、こんばにちは。望創家ノリです。

 

本日の大分県山間部は晴れ。朝晩の冷え込みが更に増して、日中の温度もどんどん下がっていき、漸くチェンソー日和な林業のシーズンになって参りました。

 

皆さんの地域は如何でしょうか。

 


 

『立派に育った彼らの抜根は…』

 

(※土質と勾配が抜根には重要。勾配がないところの立木の根の張りも嫌ですけどね)

(※画中の自撮り望創家。とにかく素性がいい立木で立派な根が)

 

さてはて、望創家は…相変わらず一人山奥で道入れをしておりました。それも漸く終わり先日ご報告を。『林業、独立、週3林業道[山人2023]-其の19-』『一般道でもヘアピンカーブを見つけたら写真を撮り研究材料に』 (※実際は望創家の現場でこんな場のいいところでヘアピンカーブを入れることはないのですが…イメー…リンクameblo.jp

 

『もう二度と勾配がキツいところでのヘアピンカーブはつくりたくありません』

 

(※切り土が多く崩れやすい法面になるので)


いつもなら一日大体80m(0.25のバケット仕様ユンボ)ぐらいは進むのですが、とにかく伐る木が多くて…50mぐらいしか進まず…オマケに[岩だらけ]。全く進みませんでした。うまく根株で土止めをしようも、そもそもの地盤が岩で、岩の上に岩を置いてもポロポロと砕いた岩は流れ…立木利用も。

 

(※0.45(0.5)のユンボ(バケット仕様)なら大体100〜140mぐらいは平均進みます。ザウルスだったら…フェラバンチャなら200mぐらい…夢を見ても仕方がありません)

 


 

『この大岩を掘り出すために周囲の岩を砕くこと3時間』

 

(※岩地帯は泣きまくりです。ペッカー(ブレーカー)を借りるか悩み自問自答しながらガンガンやってます。一瞬でも叩いた岩が動いたら、諦めません)

(※この日は新人くんが伐り方に…出番が少なくごめんなさいでした)

 

道入れ(路網開設)は一人でやると…結構萎えることがあります。ありますが…もう一人[伐り方(木を伐る人)]がいると…私は緊張というか…「待たせてる」という感じがして…なので一人作業が落ち着くのであります。

 

「疲れたなぁ…」

 

と感じたら一旦ユンボのエンジンを切り、どの地点を目指すか再び踏査をはじめ、目指す目標点にピンクテープを付けて、そしてユンボに戻り、静寂に耳や目を暫し委ね…スイッチon。

 

一人作業の特権です。

 


 

『起こしてごめんなさい!』

 

(※道入れをしていると、ついついいろんな生物を起こしてしまう…これはセミ)

 

そんな道入れで欠かせない[技]があります。

多分間伐で密かに(公に)行われている[あびせ倒し]や[元玉切り]のようなものだと思います。

 

(※あびせ倒し:他の木にかかっている木に他の木をあびせる(当てる)行為)

(※元玉切り:他の木にかかった木の元の方を切っていき、かかった木からウラ先を外そうとする行為)

(※ともに禁止技に指定されております、が…)

 

先輩たちはもっとイイ重機で楽にやっていることでしょう。なので仮にバケット仕様ノーマル・ユンボで普通に道入れをしようと思っている初心者向けのネタだと思い今回は聞いてください。

 

(※一人作業前提で話をしていきます)

 


 

『一本入りま〜すぅ!』


(※土が少ないのに勾配を上げなければいけないときは、立木をうまく使い肩に入れ込みます。立木を前方に倒す前に邪魔な立木を先行伐倒しておく必要があります)

 

まず、題名にもありますが、抜根


抜根とは読んで字の通りに[立木の根を抜くこと]です。

 

道入れ時の支障木を伐ったあとに、その根をユンボにて掘り起こし抜きます。このときの抜く音が「バッコーン!」て音がするので、それ由来というのは嘘の極みでありますのでご注意を。

 

(※オヤジギャグ中)


 

『置き場所に困った根株たち』 

 

(※わざとひっくり返して置いてあります。この下には先客がビッシリといます。あとで運ぶのを忘れないように反対にして置いてあります)

 

それでは、道入れ時にいちいち木を伐ってから抜根作業をするのか。

 

答えは「NO!」です。

 

抜根はとても大変です。重機が小さくて抜根する根が大きいときは更に大変です。そして下り勾配なら更に更に大変です。そしてそして谷などに生えてる太い木を下り勾配の体勢で行う抜根作業は、泣きたくなります。

 

(※下り勾配での抜根:重機が滑って持っていかれます)

(※谷での抜根:谷は水が集まるので基本的に土が悪いです。なので下り勾配での谷などは重機が滑り、潜ります)

 


 

『言われたルートを突き進んで…』

 

(※微妙にライン取りを変えても現場担当者には何も言われませんが、とにかく2列伐倒+法面際の立木を伐るので、大体3列伐って、抜いて、進みません)

 

道入れをするには避けて通れない木々。

 

なるべく伐らずに進みたいものですが(山のためにも己のためにも)、やはりどうしても木、邪魔になることが多々多々多々多々…あります。

 

今は重機の大型化が進み、うちの方では「取り敢えず3m(余尺で+20〜50cm)と言われます。

 

これは道幅が最低3mで、空間的には3〜4mは欲しいと言われているようなものでして、山に謝りながら3m20cmぐらいを目指して道入れをします。

 

(※今回の望創家の場合は車を通すための砂利敷きやコンクリート打ち前提の道入れなので、最低3m50cmにし、カーブなどは4m以上とっています)

 

話は戻して、どうして抜根作業は大変なのか。

 

樹種にもよりますが、私は概ねスギ、ヒノキ、アカマツ、クヌギの抜根がメインでしております。

 

それぞれで特性があり、マツはできれば抜根したくないほどです。直根で2mぐらい掘るのも普通で、掘っている間、泣いています。

 


 

『アカマツの直根…あぁ辛い』

 

(※45クラスで道入れしたいです)

 

そう、[伐ったあとの抜根作業]は辛いのであります。だから立木の自重と倒れるときのテコの働きを利用する[根倒し]という技があるのであります。

 

それでは根倒しとは一体どんなメリット(安全性)やデメリット(危険性)があるのでしょうか。まずは根倒しの説明からしましょう。

 

(※[車両系建設機械等の用途外使用の禁止]という安衛法の中の項目に[主たる用途以外の使用制限 第164条]というのがありますが…読んでも吊り下げなどのクレーン作業しかないので…まぁ、自己責任で宜しくお願いします)

 

根倒しとは[立木を伐らずに根がついたまま倒す]ことです。

 

どうやって倒すか簡単にご説明すると「立木の根本を掘って根切りをし、ユンボのバケットで倒したい方向に押し倒す」というものです。

 

樹種によって根の張り方が違います。

 

基本的に樹木は谷側に倒れまいと根を[山側]に大きく張ります。根本の根張りをよく見てください。

 

なので立木の根本の山側を重点的に掘ります。20〜30年生ならサクッと両側を掘れば軽く根倒しができるかと思います。

 

掘るときのコツは[あまり立木の根本を攻めない]、[バケットであまり掘り起こさない]です。

 

理由は「パキる恐れがある」からです。

 

[パキる]とは「根を掘り上げるときに幹に裂けが入りやすい」という意です。

 

木を見て「立派!」と思ったら、迷わず伐倒方向を決めてユンボのバケットを軽く立木に押し当て、ユンボから降りてサクッとチェンソーで伐倒し、最後はユンボで軽く押してください。

 

このときに裂け防止に[オノ目]を忘れずに、と[ツルを少し多め]にし、重機で最後押し倒すときにツルが切れにくいようにしておいた方がより安全に伐倒ができます。

 

「コレなら少しぐらい…」と思える木(木さん、ごめんなさい)なら、試しに根倒しいってみましょう!

 

準備するものは…

 

・ユンボ

→サイズはお任せで!

・チェンソー

→排気量はお好みで!

(※根株外しのときにソーチェンを痛めやすいので、角刃はオススメしません)

・いつもの伐倒セット

→あくまで重機は伐倒フォローなので

 

あったら便利なものは…

 

根切りチェンソーです。


(※特殊なソーチェンで土に埋まった根を土ごと根を切ります。最早土中に向かって突っ込み切りをするような感じです。造園業の方が使っていたのを見て「うふぉ、コレ使えるやん!」と思いました。小さいユンボ使用なら、根切りチェンソーを併用すれば抜根は早いと思います、が、土中に残った根を抜く必要がない場合に限りますね)

(※0.7以上のユンボや、ザウルス、フェラバンチャでの根倒しを想定していません。そう思い読んでくださいね。あくまでも[ノーマルバケット仕様ユンボ]な話です)

 

まず根倒しする立木の周囲を綺麗にします。

 

これは、土を締め固めするときに表土や枯れた木や枝など余分なものを混入させないためです。土と土を水分締め出しでくっつけるのが締め固めのような道づくりなので、それを阻害する邪魔者を予め排除しておくと作業ストレスが減ります。

 



『バケットの爪でホウキのように枝葉を払ってください』

 

(※できるだけ奥や谷に追いやりましょう)

 

バケットの爪で優しくホウキのように払ったり、バケットの背で上から下に表土を舐めるように滑らせたり、谷側や山側にゴミを払ってください。この際山側に払うときは[後々上から落ちてこないようなもの]のみにしてください。あとで邪魔になるものは、前方に払い、根倒し後に谷側に払えばいいので。

 

(※払った表土をあとで法面上に撒き、法面表土に植物を早期に生えさせる方法もありますが…そこはあまり考えず)

 

[お掃除]が終わったら、道入れ進行方向の谷側の肩を先につくっておきます。根を掘り起こすときにちょっとでも土が谷に流れていくのを防止する意味もあります。土は貴重なので、谷側の肩を軽く掘り起こしてからバケットで叩いてつくっておきましょう。

 


 

『谷側は一番重要です』

 

(※ユンボの足元がしっかりしていないと株抜き・根切りに力が入りません。どんどん足元が沈んでいきます)

 

「さぁ、掘っていきますよ!」

 

望創家的には[谷側]から掘った方がいいと思います。谷側の根の張り方は小さいので、山側の大きい根を先に掘るよりか安全です。

 


 

『谷側からバキバキと行くも、場がいいと谷側も山側も立派な根が張っています』

 

(※先に伐倒した方が株抜きがやりやすい場合があるので、それは立木の根を見て判断ですかね)

 

冒頭付近でご説明したように立木をなるべくパキらないように、立木の根本付近を一気に掘ろうとせず、ちょっと離れた位置から優しく浅く掘っていきましょう。

 

掘るときのコツは[バケットの手首?の返し]をうまく使いましょう。テコの原理のような感覚です。

 

アームやブーム全体を使うのではなくバケットを土に差したら、優しくクイっと手前に手首を返す感じで、立木の周囲を円状に考え6等分し、若年生なら左右2箇所もう少し大人な木なら左右の奥と手前で計4箇所立派な大人の木なら6箇所を掘るようなイメージでトライしてみてください。

 

掘る位置は[根張りのある位置]は絶対です。

 

上方に根倒しではなく伐倒で、最後はバケットで立木を[混んでるエリア]に押し込もうとするなら矢は噛ませておいた方が安全です。そのときに[ツルを多め]に残しておかないと危険です。

 

バケットで押してる最中にツルが早々に離脱すると押し倒しにくくなり、もしもの反動で自分に伐倒木が向かってくる場合があるので、その危険性を未然に防ぎましょう。

 

ヒノキのときは特に慎重に。

 

無理しての上方伐倒は危険です。押し込めず、返り討ちに遭う可能性もあります。

 

その上方伐倒に慣れないうちは上方根倒しの方が[まだ]安全です。

 


 

『スギの場合は上方伐倒でも押し込みやすいです』

 

(※重機ありきの上方伐倒です。わざと掛からせてからの押し込みです)

 

押し倒しも通常伐倒も、道入れ時は特に[斜め前方]に倒してください。あとあと谷側なら伐倒木を引き上げるときに楽です。

 

上方伐倒時の注意点は[岩の有無]の確認です。

 

仮に岩に向かって倒してしまうと、のちに伐倒木を引っ張って(引き下げる)集材(造材)するときに[岩が一緒についてくる危険性]があり、落石による事故の誘発につながります。


上方伐倒が可能であれば常に上方伐倒の方があとの仕事はしやすいです。重機にも優しいですし。しかし谷側に倒す方が、倒す側(=道入れをする人側)からすれば楽であり、安全性も高いです。

 

上方伐倒のメリットは、抜根後の株を置くスペースを谷側につくりやすい点です。伐倒木が多い道入れでは抜根後の株処理がとても大変です。置くスペースがないと、もう嫌になります。

 

(※法面勾配が激しいところでは、抜根後の根株を置こうとしても、法尻までバケットが届かず根株を置けません)

 


 

『法尻にドンドン根株が…』

 

(※法面補強に使わないときは、場のイイトコロに[溜め場]を。いちいち根株を運び面倒ですが、移動中にキャタで路面転圧にもなるので…出来上がりの見た目の道もスッキリします)

 

…脱線ばかりですみません。

 

根を掘り起こしてるときに「グラッ」と立木が動き出したら、試しに前方に押してみましょう。動かないときは無理に押し続けると材を痛める(材の裂けにつながる)と同時に自らも変に動き、ユンボの体勢が悪くなり道も痛めますので、早々に押すのをやめ、手前正面や立木の奥裏側を攻めたりしましょう。

 

望創家は基本的に前方に押しても[手前]にバケットの端に立木を引っ掛けて引きません。つまりは立木を前後に揺らして根を揺さぶりません。

 

手前に立木を引くということは、自分に倒れる危険性が最も高いからです。

 

(※ザウルス系なら掴んで揺らすでしょうね…いいなぁ)

 

過去に一度やらかしました。

 

重機の真横側面に立木が倒れてくれ、直撃を奇跡的に避けました。以来、やってません。

 


 

『押すときはバケットの爪の間を使います』

 

(※爪で立木を挟み、旋回しながら押すようなイメージです。正面に倒すならバケットの背で押しています、が、立木とバケットが滑りやすいのでご注意を。返り討ちに遭います)

 

根倒しは立木の重みを利用した抜根のための[技]です。

 

一本一本根倒ししては伐倒木から根株を切り離しにユンボの乗り降りはとても時間と労力がかかりますので、道幅的に余裕があるなら2〜3本ためてからチェンソーで切り離しに行くといいです。時短につながります。

 


 

『5本並べてみました』

 

(※場がいいと出来ますが、勾配がきついときはご注意を)

 

法面勾配がある場合は気をつけてください。一本一本きちんと根株をバケットで押さえてからチェンソー作業に向かってください。そうしないとチェンソーで根株を切り離したときに上から根株が落ちてくる危険性があります。


そして伐倒木をため込むということは[一旦端に寄せておく]ということになるので、そうするということは[奥に押し込む=変な応力が伐倒木にかかる]ということでもあり、それはいわば[根株を切り離したあとの危険性が増す]ということです。

 

なので、慣れるまでは一本ごとの根株外しをオススメいたします。

 

根倒しでの伐倒方向も自分が意図した方向に倒すのははじめは苦労すると思います。バケット仕様はグラップルと違うので、しかし、そこが面白いのであります。

 


 

『場がよければ根株は転がらないのでまとめ切り』

 

(※根株処理が地味に面倒です。路肩補強に使えるときはいいのですが…。根株を外す前に土はよく払ってね。ソーチェンがダメになるよ)

 

伐倒方向が決まったら、必ず伐倒方向側に[二股]の立木がないか、また伐倒木のウラ先も同じく確認してください。

 

二股でかかり木になった日には、そのままの状態では危険性が増すので避けなければいけない事態であります。

 

仮にかかり木になった場合は焦らず、根株を掘り起こすときに回転させながら掘り起こすか、それでかかり木が外れなければ、バケットを根株に引っ掛け、引っ張ってかかり木のウラ先を外してください

 

「かかり木になった…根株を切り離そう」

 

と直ぐには思わないでください。

根株がついていればバケットでどうにかできます。いちいちワイヤーを掛けて作業では大変です。

 

伐倒木を谷間に倒すときは、伐倒木のウラ先が先詰まりになる可能性があります。何か障害物で先詰まりになっていると伐倒木が弓なりのテンションがかかっている場合があるので、可能であれば根株を軽く手前に引き伐倒木全体のテンションを取り除いてください。

 

「根株を外した瞬間に返り討ちに遭います」

 

そういった不安がある根倒しの場合は、伐倒木がある程度傾いたら、その状態で先に伐倒の要領で根株から伐倒木を外しておきましょう。

 

その際はあまりに傾けた状態ではしないでください。材が裂けて危険です。


 

『かかり木になったら押すより根株を持って回転を』

 

(※スギは楽ですがヒノキは本当に面倒)


法面に斜めになった状態で伐倒木の根株を切り離そうと思うと、足元も悪いはずなのと応力も読めないので、逃げ場もなく危険性が増します。

 

あくまでも[根倒しという技]の話をしてい、[横着プレイ]を語っているわけではありません


常に安全を考え、そこに[現状の林業]を考え[現実的な話]をしております。

 

(※いろいろ弁解しておりますが…はい、茶番ですよね。地方のいち林業マンの戯言です)

 

本当の安全を考えるなら[伐り方]を携え、伐倒フォローで立木をバケットで支え、伐倒者がツルを多めに伐り、追い口に矢を噛ませてから退避させ、あとはバケットでそのまま伐倒方向に優しく押してあげればいいだけです。

 

あとはゆるりと根株の周囲を掃除し、2〜6方向の土を掘り上げ抜根すれば超が付く安全であります。


[この安全]で日々のご飯が食べられるか…そこは微妙な話だと認識している望創家であり、この中で日々安全と効率と諸々を考えた結果が、今の望創家の林業ネタになってると解釈してください。

 


 

『最近の望創家』

 

(※山の境を登っております…奥の人(望創家)と木を比べれば分かると思いますが…大きなヒノキの間伐です…はじめから引っかかっているようなものです。小さい重機やウィンチも無く…こんな間伐が終わるのだろうか…年内は雪が溶けないでしょう…)

 

ペーペー望創家なりにアレコレ考え、昼休み時間も惜しみ、ひたすらにユンボに乗り続け3年。

 

皆さんが入った事業体によっては[先輩]がいたら、その先輩が辞めない限り、道入れを何年経ってもやらないかもしれません。ずっとチェンソー作業や、搬出作業だけかもしれません。

 

もし何かのタイミングで、道入れをするときは練習がてらやってみてください。

 

道入れのポイントは[排水]、[勾配]、そして大前提の[ルート]です。


いつか45のフェラバンチャザウルスでも乗って、一人で道入れしてみたいなぁ…誰かコンマ3クラスで道入れさせてくれないかな…ハイキングコースをつくりたいです。作業道ではなく。

 

(※フェラバンチャで切られた材は…結構無惨です。もう本当草刈りのように木を切ってます。伐るではなく)

 

如何でしたでしょうか。


ベースマシンが小さい場合は特に注意して根倒ししてくださいね。

 

「その立木の揺れ、見逃さないで!」

 

がキーワードな根倒しな技話でした。

 

それではまた次回お会いしましょう。

 

Ciao!

 


 

『混んでるから間伐なんですが…』

 

(※ヒノキ&材が凍ってるのでソーチェンの切れ上がりが早く…ツルはポキって折れるし…矢は滑ってすっ飛ぶし…年内終わりません)

 

追記:


望創家特殊部隊には武器がありません。

 

与えられたものは…

 

・20mのワイヤー

 (※1mちょっとのワイヤー×3)

・キト(KITO)

・滑車

・シャックル

・フェリングレバー(130cm)

 (※一本しかなく…2人いるのに)

・コンマ2

 (※コンマ1なら立木の間縫って行けたのに…)


 

『キトを駆使して材を引っ張り出してます』

 

(※まともに間伐したかったな…古典林業してます)

 

チェーンブロックやチルホールより軽くて丈夫な牽引器具がせめて欲しかったです。

 

先輩方、オススメなロープも合わせて教えてください。

 

ワイヤーは重いので(古くてささくれて痛くて)使いたくありません。



 

『フェリングレバーの代わりに…』

 

(※バールとワイヤー、チェンソー、燃料バックなどなど持って、滑りながら現場に向かう望創家画。せめて木回しができれば…とにかくヒノキは嫌だ)