林業、フェイスガード(バイザー)、防護メガネ[山人2023]-其の13- | 望創家、蜃気楼が如く

望創家、蜃気楼が如く

夢の引きこもり生活を目指し日々修行中

ひとの数だけ例外あり

「やりたくないことをやっている暇はない」



『17時過ぎまで現場にいると…』

 

(※こういった風景が独り占めできます。林業の幸せですね)


世界の

 

「目ってとても大切だから、どんなときも油断せず防護しておくこと。単なるメガネだっていいから。本当にそれだけはして欲しい」


と先輩に言われるも、当の本人は一度もヘルメットすらつけずに作業し「たまには重機から降りて林業してください」と思ったあの頃を重機社会な現代林業で思い出したことのある皆さん、こんにちは。望創家ノリです。

 

本日の大分県山間部は曇り。今にも雨が降りそうな古傷が痛い日々を過ごす望創家であります。金木犀も10月に入った途端に彼岸花とバトンタッチをし薫っております。

 

皆さんの地域は如何でしょうか。

 


 

『2023年10月版の望創家ヘルメット』

 

(※道入れ継続中…お昼もユンボ内。エンジンを切ったあとの流れる自然のBGMに癒されます)


 

さてはて、めっきりと朝が冷えて参りました。先日は10度以下で、最近は朝からストーブをつけております。そして今期初のヤッケまで出動。チェンソー作業前までの身体の暖機運転で着ております。

 

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スッカリ秋に衣替えかというぐらいに山では段々と色づいてきましたね。どんなに色づいても週末の休日に「山に登りたい!」と思ったことは林業を始めてからneverです。

 

(※たまに英語を使わないと忘れちゃいます。ウフフ)

 

そんな日々の望創家林業生活…つい先日に安全指導があったのですが(このblogで悪口を書くわけではないので、ただ疑問に思ったことを書くだけです。担当者の方、見ていても不快に思わないでください!また次回も待ってます!)

 

「写真を撮るのでフェイスガードをしてください」

 

と。


皆さん、前回の記事は読まれましたか。

 

コチラ

 

コチラでも触れましたが…

 

結局、林業でもどの仕事でも行き着く先に[個々のスタイル]があると思うのです。

 

作業効率を上げるために、ストレス軽減のために、様々な理由で[仕事の快適性]を求めて行き着く形態が。

 

望創家の場合は[重機の乗り降り]が多い道入れ作業(一人作業なので)で木を伐っては重機に乗って土掘り、再び支障木があれば重機から降りて木を伐って…大体今の現場なら2mおきぐらいに支障木があるので乗り降りが激しいのであります。

 

オマケに…道を入れるということは木があるところなので、8割方…暗いのであります。

 


 

『今度間伐に入りますが…半ば放置林のようなところ』 

 

(※そんな場所に道入れを。すね毛のような枝群…伐り捨てレベルの木々です。間伐で生き返ったとしても建築材としたら価値は低いかと。しかし暗いです。15時過ぎたら結構暗いです)

 

メッシュのフェイスガード(バイザー)をつけていると視界が暗くなり重機作業に支障がでるので基本的にはフェイスガードを上げます。 

 

しかし…抜根作業などで根を掘り起こすときに根の返しで土が飛んで来たりいろいろ重機に向かって飛来物があるので[防護メガネ]が欲しいのです。以前はそういう理由もあり、フェイスガード&防護メガネ(ゴーグル)をしていました。

 

つまりは重機作業にフェイスガードは向かないのであります。

 

(※あくまでも望創家の場合です)

 


 

『めちゃめちゃな現場』

 

(※木は倒さないと進めないし、倒せば抜根しないといけないし、抜根したら根株は邪魔だし、岩だらけで岩をどかさないといけないしで、結構道入れは、パズルです)

 

そしてそして、フェイスガードを上げたままの重機の乗り降りはキャビン付きの重機では特にいろいろとぶつけやすいので、フェイスガードが壊れやすく…今の道入れなんて、キャビンの扉の開け閉めができない現場なので、正面のガラス窓全開で作業をし、その開いた正面窓から出入りしています。

 

(※足元の窓を跨いで出入りしてます。キャビンの扉を開けっぱなしだと危険なのもそうですが、開けた扉分の厚みが道の法面から出た岩などに重機旋回時に干渉し破損する恐れがあるので望創家は絶対に閉めています)

 


 

『コレが最強だったのですが…』 

 

(※林業当初の望創家ヘルメットのゴーグル&バイザー)

 

チェンソー作業時にはフェイスガードをしないと木屑が目に入るので…となりますが、結局薄暗い中での道入れ作業、チェンソー作業にもフェイスガード(メッシュ)が視界不良の原因で作業がしづらいのです。

 

そこで[防護メガネ(伊達メガネ)]だけに行き着いたわけであります。

 

 

『コレも使っています』 

 

(※結局メガネは作業すればやはり曇ります。なので曇り止め必須です)

 

こうすることによってヘルメットの総重量も100gほど減り快適性も増します。そして曇り止めさえ塗っていればクリアな視界で作業性も増します。但し、雨の中はダメですけどね。

 

(※お昼休みにお掃除してますけど…メンテがメッシュのフェイスガードより面倒ですが、お掃除好きなので…)

 

 

『コチラをタクティカルベストに収納し常備しております』

 

ここで話を戻します。

 

なぜにフェイスガードをするのか。

 

目を守るためがメインではないのでしょうか。

 

それと防御力が低いですが、顔全体にかかる木屑はフェイスガードで防ぐことはできます。その他の飛来物は…多分防護メガネの方が防御力が高いように見えます。

 

フェイスガードの着用義務があるのかは知りませんが、フェイスガード(メッシュ)より望創家はゴーグルや伊達メガネ、オススメしたいです。

 

 

『このタイプも使いましたが…』

 

(※メッシュバイザーと変わらず、当たり前ですが視界が暗く見えますので、夏の全伐にはいいですが望創家の作業には向きませんでした)

 

今の軽量化されたヘルメット、快適です。首の疲れもなく、イヤーマフも21dbで丁度いいですし、飛んでくる飛来物のスピードが早い林業では、メッシュのフェイスガードより、圧倒的にゴーグル(防護メガネ)の方が防御力が高い気がします。

 

(※但し防護メガネの着用の際に顔との接着面に隙間が開きすぎていないことが前提ですが)

 

強いて防護メガネの欠点を挙げていきますと…

 

・イヤーマフを長時間していると、防護メガネのフレームの柄?部分が干渉してちょっと痛い

・曇ったときや木屑が大量についたときに直ぐ掃除しないと作業中鬱陶しい

・防護メガネを外したときに、どこに置いたか忘れやすい

・メガネは顔の一部になるので、合う合わないがある

・適当にレンズ掃除をすると傷が入る

・曇り止めが必要

 

反対に利点は…

 

・作業種問わず、一度防護メガネをかけたら[つけ忘れ]がない

・軽量

・涼しい

・いろんな種類があり、自身に合わせやすい

・レンズが割れない限り絶対に目に異物を通さない

・気分でメガネを変えられる

・視界がクリア


その他まだまだあると思いますが…フェイスガードって何気に[し忘れ]があるんですよね。上に上げたままで。その点防護メガネは外さない限りずっとつけているので安心です。

 

 

『2024年現在はコレを』

 

(※ゴムバンドなので耳がイヤーマフと干渉しません)

 

各林業メーカーをはじめ、とーーーーっても種類のある防護メガネ&伊達メガネ。お互いに言えることは[UVカット]と[キズ防止]が入ったものがいいかと思います。

 

望創家のように[ブルーライトカット]は要らないです(笑

 

頂き物なので…ブルーライトカットが入ってると若干暗く見えます。

 

よく黄色の防護メガネも見ますが…夕方にはどう見えるのか…逆に明るく見えるならいいですけど。

 

スチール

 

『気にはなってますが…横幅があると防御力高そうですね』

 

望創家もいろいろゴーグルを試しましたが、今使用中のカスクのクリアゴーグル(ヘルメットに固定タイプ)もいいのですが…汚れたり曇ったりしたときに掃除する面積が広いので…外して防護メガネにしてしまったのです。

 

カスクのゴーグルは丈夫でキズも入りにくいです。防護メガネを無くしそうな人は、ヘルメットに装着タイプがいいかと思います。

 

(※望創家の以前のゴーグルも…キズ補修に失敗してしまい…外したのもあります(汗)格好からいったらゴーグルはイイんですけど)

 

 

『円安でだいぶ値上がりしましたね』 

 

(※丈夫でクリアです。そのうち再び装着したいですね)


如何でしたでしょうか。

 

アナタも是非この人知れず山奥での仕事で、自己満足に[防護メガネ]でお洒落に林業しませんか。

 

今日のアナタはどんな気分?

 

それではまた次回お会いしましょう。

 

Ciao!

 


 

『道入れでポッカリ開いた空』

 

追記:

 

林業は昔な変な伝統が残る職業です。皆さんが所属しているところで[作業着の指定]があったら…楽なのか大変なのかは分かりませんが、ウチのいいところは[自由]なところだと思います。

 

今の道入れもそうですが、結局は[数字(利益)]です。その現場の状態を加味して望創家は大体の作業日数を上に伝えます。案の定[岩だらけ]で通常の2倍近くの労力がかかり、作業日数をおしています。

 

それでも焦らず時間をかけて日々逃げずに作業をしています。

 


 

『こんな岩にぶち当たる日々』

 

(※心折れずに、まずは突っついて[微動]を感じたらガシガシ岩の周囲を掘ったり[目]を探してバケットで叩きます)

 


 

『こうやって割れる場合もあります』

 

(※諦めずに神頼みの日々です。そして重機が拗ねないようにタップリのグリスをあげてください。重機は生き物です。本当に無理したら、拗ねます)


道入れって[パズル]であり[人生の生きてきた道筋]にも感じます。とにかく[切り拓く]。デザイン力と臨機応変力がないと長い道は入れられません。

 


 

『岩砕きやら岩での肩作りの連続』

 

(※土がないかも?と思って常に出土した岩は外側外側に積んで地盤をつくっていきましょう。あとあとの己を助けます)  

 

望創家は一生残る道入れをしていません。いつか山に還すまで作業者が使いやすい道づくりを心がけています。

 

いろんな人がつくった道を見て歩きたいです。勉強勉強。

 

とにかく林業は奥が深いです。

 

しかし道入れはもう今年はお腹いっぱいです。あと残りは500mちょっと。精神が持つかな…アハハ

 


 

『岩が邪魔で掘れず、取り敢えず反対側(前方)にギリギリ移動』

 

(※反対側から割ることのできる岩もあるので、とにかく前に進み裏側アタックを試みたりします)


林業の鉄則ですが、ひと(他人)がつくった作業道の肩(際)に乗っての重機作業は避けてください。そのためにもウチの方では3m-3m20cmぐらいでつくっています。 

 

45(ヨンゴー)入れられたらアウトですが…それに耐える道づくりは3m50cm仕上げにしないと難しいです。

 


 

『岩がなければ早いです』

 

漸く慣れて来て、一日80-100m行くことも。岩が出ればその1/2-1/3しか進みません。

 

結局は全ては…

 

・天候

・地盤

・土

・伐る立木の数・大きさ

・岩の有無

・勾配

・伐り捨ての数

・現場下や上に道や家屋の有無

 etc

 

次第ですね。

 

多くの要素があって、大体平均で80m掘れれば今の望創家には上出来です。目標は100m越えです。目標達成できたら、簡易的な道入れのペーペーな初心者編をupしたいですね。まだまだ修行が足りず経験値不足。

 

(※25の3m幅仕上げの場合です。勿論一人作業での話)

 


 

『岩を落としてしまった画』

 

(※間伐エリアで…立木に傷をつけてしまいました。ショックです。これで下に道があったら…そう思って作業をしているのでとても疲れます)