林業、防振手袋(耐切創型)、省エネ研究[山人 2020]-其の10- | 望創家、蜃気楼が如く

望創家、蜃気楼が如く

夢の引きこもり生活を目指し日々修行中

ひとの数だけ例外あり

「やりたくないことをやっている暇はない」


『益々改良されていく防振手袋』
 
(※今回はノーマル防振手袋を耐切創型防振手袋に改良するお話だよ)
(※画像は2020年12月版の最新耐切創型防振手袋だよ)
(※相変わらず誇張・誇大表現大ありなblogだよ)

 
世界の
 
「探すのにそんなに暇かけるんだったら、取り敢えず頭にあるイメージをカタチにする努力に暇かけたらどう?きっと探す時間より早く見つかるかると思うよ」
 
とイメージ力すらない先輩に言われ、そんな先輩自身の探し物はいつまで経っても見つからずに作業が進まぬこと多々ありな皆さん、こんばんは。望創家ノリです。
 
本日の大分県山間部は晴れ。風は冷たく、雨雲が近づけば即雪となる、そんな冬を漸く迎えた昨今でございます。
 
皆さんの地域は如何でしょうか。
 

『先日の雪と寒さで凍った牧場内の湖?』
 
 
さてはて、blogを更新出来ずに何ヶ月経ったのでしょうか。相変わらず奇特にも「待ってました!」という方がいらっしゃるのでしょうか。 
 
そんな方のためにも参上ですよ。
 
(※コイツ、何様なんでしょうか)
 
例の[牧場物語]が忙しいのもあったのですが、あれですよ、アレ。7月の豪雨で借家前の川が氾濫し、家の前の道が崩れ落ち(相変わらず復旧はしておりません)、避難後に家に帰れなくなり引っ越しを余儀なくされた事件。
 

『懐かしい旧借家…現在も道がないままです』
 
(※まだ至る所で復旧作業をしています)
 

あれから暇さえあれば[新居]を探す日々…で勢いで避難宅の近所に売りにだされていた[移築後60数年(移築前を合わせると[築100年近い])のシロアリにやられ、無駄に朽ちた納屋や牛舎(まや)、そして[畑(地目:田)一反]が付いた、
 
「さすが元水害被害で移築してきた家。地震で崩れるか、シロアリで崩れるか、その前に屋根が台風で飛ばされるかでない限り安全だ!(え?!)
 
という家の購入に暫し走っておりました。
 

『集落からちょっと離れた一軒家』
 
(※遠くに山、下に川がありますが、水害や土砂災害からは免れそうです。地震と台風対策をしなければ)
(※望創家は新築には興味がなく、あるものの再利用を好む輩です)
 
後に別のカテゴリーで[新居]ごとは[田舎暮らしごと]でupしていきたいと思いますので、ここではスマートにやめておきますね。
 
(※珍しく読者の気持ちに…って、いつも[なってます]よ!)
(※因みに直ぐに住めるような[新居]ではないので、来年いっぱいは避難宅に住み、そこから通いで修復作業に勤しむ次第です。肩身の狭い生活はまだまだ続きます…)
 

『林業人生って…ハチに影響するって実感した夏』
 
(※来年はエピペンを携帯します(涙)持っていないと怖い)
 
っということで簡単にこの数ヶ月をまとめると、
 
7月:豪雨災害ごとで忙しく過ごす
 (※手出しでダンボール箱を抱えて荷物運び出し)
 
8月:ツルキリと毎週末は新居購入ごとで過ごす
 (※人生初のマダニに喰いつかれショック大)
 
9月:避難宅の山6反の下刈り依頼でスズメバチに刺されながらも、毎週末下刈りで忙しく過ごす
 (※ハチの抗体検査も著しく悪化…)
 
10月:毎週末新居のゴミ出しで過ごす
 (※全くゴミは減らない)
 
11月:毎週末木材搬出依頼を受けひとり出勤
 (※鼻水も凍る寒さ)
 
12月:変わらず牧場物語と毎週末は新居のゴミ出し
 (※納屋奥から引っ張り出したり、敷地に散乱している農業用資材をかき集める日々)
 

『新居の周囲は田んぼと山と小さな集落』
 
(※画像の田んぼと山の間に川が流れていますが、10〜20m下に位置しているので安心)
 
 
で更に、
 
「防振手袋の更なる省エネ研究」
 
を時間の合間を縫って明るい林業のための自己満足]のために時間とお金を費やしておりました。

今や、林業界では当たり前的に身につけて仕事をする防振手袋。
 
(※未だに着用率は低い地域です。チェンソーパンツも……)
 
望創家は去年に上記のような記事を書きました。それからも研究に研究を重ね、
 
「1年間使用すると、ここが劣化していくのか」
 
というのを身をもって知り、そこの更なる改善に、新たな防振手袋を2つ購入(2種類)し、いつものボンドも1本まるまる使い、あれこれ考え、つくっておりました。 
 
(※正確には、新たなメーカーのサイズ違いの防振手袋を2双、そしていつものメーカーの同じサイズを1双、そして耐切創手袋を…3双も購入し研究していました。これが研究にかける情熱であります。間違っても林業魂とは言えません。完全に[ものづくりびと]です)
 
本当、ただの自己満足です。
 

『いつもの林業界のスーパースターな
 
(※いろいろ使えるので常備しておきたいボンドです)
 
 
それでは今回も暫し画像をまじえ、順を追ってご紹介しましょう。
 
 
まず、防振手袋は品質もお値段もピンキリです。
 
防振手袋は消耗品であり、何気に林業家にとって[かなりの消耗品]でもあります。
 
そして望創家は[手にも懐にも、地球にも優しい防振手袋]の研究に勤しんだのであります。
 
現在の多くの防振手袋は使い勝手のためか[人差し指と親指]に補強(防振材)がないものが多く、ソコが使用中に破けることが多いことに気付きました。
 
そこで目をつけた補強材が、セメダイン スーパーX[NO.8008] ブラックでした。
 
 
この数ヶ月で更に防振手袋の劣化を早めている原因のひとつ…
 
「己のものぐさ太郎気質」
 
であることを突き止めました。
 
(※そこかい!)
 
それは即ち、
 
「わざわざソーチェン(刃)の目立て時に耐切創手袋に付け替えてなんて、面倒くさくさぁ〜!」
 
 
そうです、皆さん、目立て時に防振手袋のままで作業をしなければ、今の3倍は長持ちすると思われます。 
 
今回の記事は「普段から目立て時は手袋を替えてるよぉ!」という方には全くの無利益な内容なのでスルーしてくださいね。
 
望創家なりの研究で、
 
・耐久性
・耐摩耗性
・耐振動性
・耐切創性
 
そして[快適生活]と[コスパ]を追求し、[2020年版]の防振手袋が生みだされました。
 
簡単にドラえもん的にいえば、
 
「耐切創型防振手袋!」
 
です。 
 
(※「丈夫な防振手袋を買えばいいやん!」という方がいらっしゃっいましたら、そんな防振手袋を教えてください☆)
 

 
制作にあたり用意するものは、
 
材料:
 
・お気に入りの防振手袋(※)
・お気に入りの耐切創手袋(防刃手袋)(※)
・セメダインスーパーX ブラック[NO.8008]
 
(※指先に余裕がない防振手袋の場合はワンサイズ上げたものが好ましいです)
(※取り敢えずは防振手袋の指先が覆える手袋なら軍手でもいいかもしれませんが、そこは自己責任で!)
 
道具:
 
・よく切れるハサミかカッター
・ボンドに付属しているヘラ
・ライター
 


『望創家がよく使う防振手袋』
 
定価1,300円前後の安めの防振手袋です。他に今回はちょっとイイ[サムライレジェンド]も使用しました(失敗に終わりましたけどね)
 
 
これと安価だけどそれなりに使える気持ちイイ肌触りの耐切創手袋の…
 

『THE中国製品的な怪しいけどツカエル耐切創手袋』
 
(※サイズが小さくてもいい方は300円ぐらいからあります。LLの場合は限られたショップにしかありません。とにかく適当に使える耐切創手袋です)
 

この上記の手袋を合わせ、指先の強化された防振手袋をつくろうってワケです。
 
一応昨年強化された防振手袋は、一部の防振手袋以外は引き続き問題なく使えますが、やはりこの一年間の蓄積された損傷は目立ち、補修することに。
 
 
『昨年つくった防振手袋は、目立てをするときに当たる箇所だけ破けました』
 
(※人差し指の先端と側面、そして親指がメインです)



『人差し指の第二関節のゴムも劣化しました』
 
(※負荷がかかる場所は大体決まっています)
 

『親指と人差し指の損傷が激しかったです』
 
(※他の指のゴム(ボンド)は厚く塗り過ぎて剥がれやすくなり、気になって自分で剥がし、新たにボンドを後日塗りました) 
(※2021年7月加筆:[ボンドが剥がれる原因]の1つに[乾く前に手袋を傾けボンドが垂れたようになった状態]で固まると更に剥がれやすいです)
 

『概ね昨年つくった防振手袋の大幅な損傷は少なく、さすがボンド補強された手袋でした』
 
(※今回は更なる強化に勤しみます)
(※昨年はボンド代と防振手袋代を合わせて…研究費用は5〜6,000円でした。来年も使える防振手袋なので、最早今回の耐切創型防振手袋をつくられる方は、2〜3年間ぐらいは3双ぐらいをローテーションで使用すれば問題ないかも?!)
 
では本題に参りましょう。
 
 
材料と道具の準備は宜しいでしょうか。 
 
(※ボンド臭が若干ありますので、換気は十分に!マスク着用もオススメ☆)
 

まずはお手元にボンド(スーパーXでも[NO.8008]のブラックということで、お間違えなく!)使用済みの防振手袋と軍手でも結構ですので用意されてください。
 

『要は人差し指、中指、親指の3本の指先に、ボンド+耐切創手袋の指先を被せて補強するというお話です』
 
(※これに軽く人差し指と中指の側面をボンド補強するというだけのお話)
 

『このように第一関節まで、ボンドをヘラを使いうまく綺麗に伸ばし、放置すること5分ちょっと
 
(※ボンドの表面を軽く乾かしてから、耐切創手袋の指先をゆっくり被せていくのが綺麗につくるポイントです)
 

『人差し指と中指の補強が終わった図』
 
(※一気にボンドをやり過ぎると、いろんなところにボンドが付着し、結果仕上がり精度がおちます) 
 
上記の画像をよく見てください。ところどころボンドをしていない防振材のところがありますね。ゆっくり確実にボンドを乾かしてから、各部位のボンド補強を順に行なってください。
 
(※一気にボンド補強せずに、他の箇所と干渉しそうな部分は、ゆるりと乾いてから補強していきます)
 
一番のポイントは、人差し指と中指の仕上げ方です。
 
作業手順でいきますと… 

①防振手袋の補強する指先の第一関節までボンドを塗り伸ばし、第一関節までぐらいの寸法で耐切創手袋の指先を予め切り、裏返しにして待機させておく。
 
 
『こんな安い耐切創手袋でも切るのが大変です』
 
(※切り口がボサボサのままの方が、ボンドで付けるときに綺麗に付けられますが…それがなかなかに難しいので…)

 
『ライターであぶってボサボサを直します』
 
(※耐切創手袋は燃えにくいです)
 
②ボンドを塗って5〜10分放置し、ボンドの表面が若干乾いたら、耐切創手袋の指先を「グッ」と防振手袋の指先に靴下を履くように引きずって被せるのではなく、うまく指先先端から裏返された耐切創手袋の指先を膨らませ伸ばすように、優しくボンドの上に被せるようにすると、ボンドが寄れずに綺麗に仕上がります。
 
③とにかく焦らず、ボンドを軽く乾かしてから耐切創手袋の指先を被せていくこと。
 
④③が終わったら人差し指と中指の補強の場合は、指先が被せ終わった段階で第一関節と第二関節付近に位置する防振材にボンド補強し、側面補強で2つの関節をつなげる。同時に2つの関節をつなげることにより、それぞれの関節のボンドが剥がれにくくなります。
 
⑤親指の補強時は[第一関節手前]でボンド補強をやめないと、硬化した補強材が第一関節付近を干渉して作業中に煩わしく感じるのでご注意を。
 
 
『第二関節版もつくってみましたが…』
 
(※意外に指先の自由が奪われ、使い勝手が悪かったです。なので第一関節のみをオススメします)
(※しかも関節に干渉するので若干痛いです)
 

第二関節版は最強の補強です』
 
(※この場合はボンドは第一関節から第二関節手前のところまでしか塗りません。第一関節手前(指先)から全てボンドを塗ると、指先が全く動かなくなります。はい、経験者です(涙))
 

『第二関節版をつくられる方は、第一関節まで耐切創手袋の指先を被せてから、第一関節から第二関節までの間だけボンドを塗ってください』
 
(※本当第二関節版までくると…ゴツいアイツ状態です)
 
画像を見てお気づきだと思いますが、耐切創手袋の指先を被せた上から、更にボンドを湿らせるように塗っています。耐切創性、防振性、耐摩耗性、そして滑り止めと補強を兼ねています。なので指先は[ボンドと耐切創手袋の繊維の混合素材化]し、補強される[ハイブリッド]となるわけであります。
 
コスパを上げる意味でも耐切創手袋を軍手に変えてもいいのかなとも思うのですが…一応耐切創手袋を使い[ソーチェン(刃)に強い]指先補強をしてみました。

防振手袋も然りですが、耐切創手袋も高いものを使えばそれなりに良いものがつくれると思いますが、昨年からの研究で気づいたのが[防振手袋そのものの縫製(or生地)がもたない]ということでしたので、ここは敢えて[省エネ研究]ということで、研究に使う素材は[お手頃品]としました。
 
望創家の耐切創型防振手袋の作製費用は…
 
・防振手袋:約1,100円
  (※社販価格で買えるのでラッキーであります)
・防刃手袋:約 800円
  (※サイトやサイズによって300円…)
  (※軍手に変えたら…更にお得!)
・ボンド :約1,200円
  (※一双分は約200円ぐらいです)
 
合計 約2,100円
 
約2,000円で2双(計4,000円)つくり、1年間毎日ローテーションで使えたら…お得ではないでしょうか。
 
ここまで長々と書きましたが、要は[目立て用手袋]があれば、防振手袋の劣化が激しく防げるので…はい、つくりましたよ、[コスパ最強目立て用手袋]を!
 
これで文句はありませんよね!
 
なるべく手に丁度よくいきたいので、いつもの[Lサイズ]を2双購入し、耐切創手袋の指先3本だけを補強したものもつくりましたよ。
 
(※望創家は両手を使っての目立てなので…)
 

『つくりかたは一緒です』
 
(※ボンドを薄く伸ばした指先に、他の耐切創手袋の指先を被せて補強)
 
 
『被せて補強が終わった指先に、更にボンド補強』
 
(※指先の補強兼滑り止めで目立て用ヤスリが滑りません)


『そして更に側面補強を』
 
(※画像では見えていませんが、親指の付け根から人差し指に向かっての側面内側もボンド補強されています)
 

『こんな感じで、他方もつくってみてください』
 
(※経費を削減されたい方は、片方だけつくるのも手です)

本当は[ものぐさ太郎]なので、この補強版耐切創手袋を目立て時に防振手袋の上からはめてやろうと思ったのですが、キツくて無理でした。なので[耐切創型防振手袋]の省エネ研究をずっとしていました。
 
お金がある方はこんなことをせずに、普通に、上等な防振手袋と目立て用の耐切創手袋を購入されてください…(涙目
 
ただ、ボンド補強された防振手袋は、防振性と[ほどよいグリップ力]が得られ、チェンソーの操作性が上がり、身体に優しい防振手袋になりますよ。
 
(※あくまでも望創家の場合ですが…)
 
一応私の[失敗談]も挙げておきます。
 
チェンソーを扱うとき…望創家のように[LLサイズ]な方は特に気をつけてください。 
 

『チェンソーを握る左手指先が…当たり…』
 
(※チェンソーの本体に指先が触れていると、指先への振動が大きいです。なので手の大きい方は[耐切創型防振手袋の補強]は[ボンドを薄め]に塗り、なるべく防振手袋に密着させ補強されてください)
 

補強されすぎた初サムライレジェンド防振手袋の失敗作…草刈り機に使います』
 
(※サムライレジェンドのサイズがいつもの防振手袋より若干大きかったために生じた失敗談でした)
(※ボンドもかなり厚めにしたのも悪かったです)
 
防振手袋の指先に補強後に圧迫感が多いと、常に指先に振動を感じます。なので指先に若干の余裕があるようにボンド補強することをオススメします。
 
(※そのため望創家はワンサイズ上げております)
 
補強後に指先が防振手袋内部で常に先端に当たっている状態で草刈り機を使用し続けると、振動で指先(爪の隙間)が痛くなります。 
 
寧ろ今お使いの防振手袋が「若干大きいなぁ」と感じているひとには[モッテコイ!]な耐切創型防振手袋のご案内ですね。
 
 
ふぅ〜、今回の話をサクッとまとめますと…
 
「セメダイン スーパーX[NO.8008]ブラック最高!」
 
 
これからも皆さんの快適林業生活を応援し続けるために、省エネ研究シリーズを充実させていきたいと思います。 
 
(※安全スパイク足袋の省エネ研究が発表できない…ずっと研究し続けていたのですが…最近は専らチェンソーブーツに慣れようと…)
 
 
望創家も本日で[仕事納め]となりました。最新のアレコレの林業ネタも、この休みを利用してupしたいと思います。

(※思うだけで終わる可能性が…)
 

今年も応援ありがとうございました。
 
来年もどうぞ[月刊(不定期?!)林業通信]を宜しくお願いいたします。 
 
コロナ終息を願い、夢の引きこもり生活を目指し、今夜も眠りにつくとします。
 
それではまた次回お会いしましょう。
 
Ciao!
 
(※誤字脱字はいつものように脳内変換してくださいね!)
(※あ…今度は防振手袋LL、耐切創手袋Lでつくってみようかな…そうしたら防振手袋をワンサイズ上げても、更に使い勝手がよさそう…更に2,000円投資しよ…研究は来年に続く…)

追伸:
 
 
(※夏の快適性を上げるためにアレコレ試行錯誤しておりますが…やはり総合評価は以前↓のがいいですね。抜群の安定性(収納性と安全性)があります)
 
グロ?注意

『誰もが気づかなかった[白いマダニ]』
 
(※かなりショックで、禁断の引っこ抜きで歯が残り…今度語ります…)