揺れる心に
"なんとなく"
風が吹いて
「もういいよ」
囁いていった
「もういいよ」
「もぉえぇわ」
関西弁でも囁いて。
パシンと心地よい音がして
紙のハリセン、頭を跳ねる
「もぉえぇわ」
「なんでやねん」
揺れていたぼくの
目を覚まさせる
いつしかの
あの人のハンドパワーのように
フェードアウト
白フェードアウト
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さようなら
さよおなら
置き手紙に捨て台詞
スカシッペにカナッペ
バイバイキンの三百均
カッキンコッキンホームラン
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大好き過ぎても駄目なんだね
そうして去り際にまた引き留められて
そこで居座ったら駄目なんだね
そんなのむつかし過ぎて参るわぁ
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金星が貼り付けたように
空に輝く
「取って、ぼくを取って」
まるで陳列されたピアスみたい
「選んで、ぼくを手に取って」
そんなん言うて手ェ伸ばしたって
あんた届かへんやないの、
あほらし
あほらしソラシ、シーソラシ。
なんでお前さん如きに
あちきが傷つかなあかんねん
勘弁乾麺タッカンマリ
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なんとなく、
揺れるぼくに風が吹いた
「今度はそっちへ行ってみな」
へぇへぇ、ほなら行ってみまひょか
貼り付けられた金星が微笑む
「何処へ行ってもぼくは変わらず
此処にいるよ、きみを照らすよ」
手に取れそうなのに取れないピアスが言う
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どこかで
金星と誰かが
静かに囁き合っている音がする
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「早いとこ失恋してしまえ」
あら失礼、
お口ミッフィー
ピー音で
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時々目元、じんわりするね
恋って愛ってそんなもんだね
ニンゲンってヒマなんだね
いや
ボクってとってもヒマなんやね。
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https://kids.gakken.co.jp/jiyuu/category/watch/examine_movement_venus/
でも嫌いじゃない、
この時間
集中できる、
この時間
おいら、
お前さんに構ってるヒマなんて
本来ないんだな
坂東玉三郎だって独り身なんだ
美輪明宏だってそうさ
ぼくだって彼らみたいに
孤高になってやるさ
ぼくだってぼくだって
取りたくても取れないピアスに
なってみせるさ
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鳴き過ぎて
かしまし 庭の不如帰
一旦お帰り 次の春まで
ほ〜ほけきょ
花の香りで来てみては
追い返されて 侘びしき空也
不如帰 我不如帰
ほーホケキョ
帰らん帰らん 餌くれるまで
法華経と 唱えて給う
時鳥 今いくよ・くるよ
如来のもとへ
チーン
南無妙法蓮華経
(こういうのを、蛇足といいます、たぶん笑)
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音は佳ろし
姿はわろし秋夏の虫
我が恋もその如く哉
通うほどに さしゆく
君の心なら
離(カ)れむ 君知らぬ前の如く
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冷え込んだ冬の風に
冷たいものが胸に残った
かなしい
夏の喫茶店で割られる氷のように
せめて美しく在れと願う
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ほととぎす
誰(タ)が泣けと云ッた
不如帰
御前(ゴゼ)の声
求めらるる方へ
飛べ ほととぎす
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谷底へ落つる
南天の粒 朱く
黒闇に照る 恋の終りかな
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夢の中の
君の抱くぼく
微笑みて
心の病みも 吸われゆく哉







