毎日電話をしていた父が
いなくなったら
わたしは誰に
毎日電話すればよいのだろう
父がいなくなれば
天涯孤独だなんて
嘆くわたしは
大げさなんでしょうか
毎日電話をしたいから
している父でもなかったはずなのに
つい最近まで
いやみを言ってきては
わたしにブチギレさせ
金輪際御免とまで
思わせて東京へ帰らせた
父なのに
上司にもらった紅茶の小箱を
ちょうどよいお守りか何かのように
握りしめて過ごす夜と朝
毎日電話をする父がいなくなれば
友に世話になろう
毎日電話をできなくても
時々は友に暇電をしよう
暇でなくても
こんな時だからと
赦してもらって
泣いたり笑ったりする
どうしようもないわたしに
付き合ってもらおう