うわあっとなりそう
うわあっとなりそう
うわあっとなりそう
抄子はまた自分の心のせいなのか何なのかわからない発作に襲われてスーパーを急ぎ足で出た。
優しさと人のために生きられる人を抄子は羨ましいと思う。
時々自分のこのかなしみが、そのまま自分が人に与えている温度なのだと思うと、抄子は何の関係もない自分の性別を理由にしてしまいたくなるのだった。
トランスジェンダーの大多数が過去のトラウマによるペルソナの否定から始まっているということを聞いた。
抄子は自分の人生のテーマがかなしみで、それを表現するモチーフが詩だとしたら、そんな苦しい内省の逃げ道に、俺ということばを時々使いたくなるのだった。
練習しても練習しても、上手く生きられないよ。
人には好かれないし、自分ですら自分を好きになれない。
そんなことをしていて、一体何の為の生なんだろうと、今まで何万回ループしたか分からない問いを無意味にループするのだった。
化け物みたいな己と戦っている。
化け物みたいなんて、親が産んでくれた体に思うのは、心苦しい。
だけど、化け物みたいな己である。
それはとても苦しい現実ですね。
ぼくは自分でも誇れるくらい
一番自分が嫌いです。
安心してください。
一番ぼくを嫌いなのは
このぼくなのですから。
誰一人幸せにできないでいるという事実は
生きるモチベーションを失くしますね。
お花ですら黙ってそこに生えているだけで
見る人を幸せにする。
口もあり脳もあり手足も目もあるぼくが
誰一人幸せにすることなく生きている事は
とっても無価値で無意味だと思えるよ。