「抄子のカレー食うと現実に戻るわ..」
布団の上でがしゃがしゃとカレーを貪るジロ衛門。
「何それ、まずいってこと?」
「おかわり」ジロ衛門が皿を出す。
プンプンしながら皿を受け取っておかわりを入れに行く抄子。
昼の日曜日の12時前。
この日は10時待ち合わせでデートの約束だったのに、珍しくジロ衛門が寝坊をしたのだ。
「大体ね、前日にバーで二杯も呑むからよ」
カレーをこんもり盛った皿をジロ衛門に渡しながら言う抄子。
「あちあち」はみ出たカレーに指があたり慌てて持ち直すジロ衛門。
「お前なんでそれ知ってんの」
ジロ衛門の携帯画面に"サナエ"のインサタグラムのスドーリーを表示させながら、ジロ衛門の顔の前につき出す抄子。
ジロ衛門「女は怖いねえ」
二杯のカクテルの向こうに空グラスが一つ。
空グラスの方から伸び、入っている方のグラスを持つ手は日に焼けた肌に平凡な黒の防水腕時計。紛れもなくジロ衛門の手である。
抄子「大体この女も女だけどね!」
左のピンク色のカクテルを持つ白い手が、次のスドーリーの登場で消える。今度は笑顔でピースするサナエと、その向こうに半分寝ている顔のジロ衛門。
抄子「あんたもあんたよ!」
ぺちりとジロ衛門の、カレーの汁がついた口元に近いほっぺたをたたく。
抄子「わっ」
プンスカしながら台所へ手を洗いにゆく抄子。
ジロ衛門、ちょっとニヤけながら再びカレーをかきこみ、「でも惜しかったよ」
抄子「なーにが」
台所から手を拭きながら戻ってくる抄子。
ジロ衛門「この空グラスは俺じゃなくて、啓太が呑んだの。二人じゃないよ、三人で行ったの」
抄子、手を拭いたタオルでまたぺしりとジロ衛門の寝癖のついた髪を叩く。
抄子「どっちでもいいからさっさと支度して! サンシャインの水族館、もうきっと満員になっちゃう」
ジロ衛門、最後の一口をかきこみながら布団から立ち上がる。「はいはい」
台所へ行きかける抄子がエプロンを外そうと後ろのリボンに手をかける尻を目線で捉えながら、空になった皿を運ぶジロ衛門。
抄子「ちょーだい?」
ジロ衛門からカレー皿をもらおうと手を出す抄子。
ジロ衛門、皿を抄子の立つキッチンの奥へと押しやり、出した抄子の手を握り、カレーまみれの口元を抄子の口に重ねる。
抄子「@#'&_/」
ジロ衛門、構わず抄子を抱きしめる。
白FO "カミの声"「おやおやおアツいですねえ真っ昼間から♡それでは二人と皆さんに、ステーキな日曜日が訪れますよ〜〜〜〜にっパイナラッ♪」
♪EDテーマ♪つづく

