黒猫、ノミにまみれた黒猫
さかなのホネを呑み込まないで
黒猫、わたしが好きかい?
わたし、怖くない?
黒猫、さかなのホネは食べちゃだめだ
わたしの腕はかじれないけど
黒猫、わたしは天使じゃない
あんたにさかなをやれる訳でもない
あんたのノミを全部とってやれる訳でもない
黒猫、わたしもあんたみたいに
わたしもあんたみたいな
あんたと同じではないけれど
おんなじような者なのさ
だからね
あんたを救うことはできないけれど
あんたに救われることはあるかもしれない
あんたの隣に少しだけいることはできるけれど
いつかは去らなきゃいけないのさ
黒猫、わたしが天使なら
あんたを完全にスクエるの
黒猫、あんたはわたしに
スクってほしくて此処にいるの?
黒猫、わたしはただの
わたしはただの
ただの何かだよ
あんたの背中を噛んでいる
ノミみたいなもんさ
なんならあんたを救うどころか
あんたの血を啜って
嘲笑いながらあんたをナグさめているかもしれない
黒猫、わたしがもしそんなやつでも
まだそうやって
わたしの前でホネを呑もうとするの?
あなたはもっと
もっと気高くなれる人よ
何処のノミとも知れないわたしに
そんなに気安く甘えないで
.