ユウウツしかない夕に
わたしは一人 起き上がる
ユウウツしかない夕が
しだいに夜をたれこめる
ユウウツが押し込めようとする夜にあらがって
わたくしは一人部屋を出る
往くあてもない町のすみっこをぬって
ただもう 忘れんが為 このユウウツを
忘れんが為
ああ ユウウツ一つ 要りませんか 。
一つ買っときゃ あとがらく 。
要る時に ない なんて事がないように
わたしのユウウツ 差し上げますよ 。
よりどりみどり よってけみてけ
わたしは わたしのユウウツで
一杯になりながら
ユウウツを売り歩く
お値段以上 完璧なユウウツ
これぞ天下一品の
上ユウウツなり
ケチをつけようったって
差し上げるっつってんだがら
おとなしぐもらっとけ
なんてね
嗚呼ほんとにやだやだ
わたしのユウウツ
南国の島にでも
大量不法投棄して
世界に少しでもこのユウウツを
お裾分けしてやりたい なう 。