それでも空を目指すという | 青山祐己 〜音とお酒と時々短歌(まぁ、ほぼ雑記)

青山祐己 〜音とお酒と時々短歌(まぁ、ほぼ雑記)

ピアノ弾いたり作詞作曲したり歌ったりしたり。
短歌作ったり詠んだり読んだり。
日本酒バイヤー兼アドバイザーとしてお酒を売ったり飲んだりオススメしたり飲んだり飲んだり。
そんな感じにフリーな人の雑記です。

二足のわらじ(音楽と酒)
そう周りから言われるようになって久しい。

音楽活動を始めてもう7年経つ。
己のことは己が一番よくわかる。
7年経つけど全然有名でもなんでもなく
音楽だけではとても生活ができない。

中途半端だと嘆いた時期がある。
2012~2014年の夏辺りまではずっとかもしれない。
会社に勤めて地位が上がっていく同期。

背中が遠くなる。

皆、頑張っている。
多分、「頑張る」ことはそう難しくない。
難しいのは「頑張り方」だろう。

嘆いた時期。
それでも自分は頑張っていたと思う。
でも多分頑張っていた「だけ」なのだ。
中途半端な時期ってのは往々にしてそうなのではないだろうか。

焦りや不安が目的のない「頑張る」を連れてくる。
とにかく目の前のことをこなすので精一杯だった。
それは光を一つ一つ消していくという虚しい作業だ。

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抱えていたものを小出しに親や友人に吐露していたけれど、答えは出ない。

「とどのつまり
俺はどこに向かっているんだろう?」

答えは出なかった。


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2014年の夏。

そんなもやもやから一つの歌が生まれた。

その曲は自分にとって「希望」とも言える音楽。

自分で作った音楽に自分自身が励まされるという不思議な体験をしたのです。

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風は優しいから
また視界を海にする
幼いままの願いは
それでも空を目指すという
(夢が見る、魚は泳ぐ)

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同年秋。
大勢のお客さんの来場があったライブで、この歌を歌う前に心情を。感情をむき出しにしてしまいました。

中途半端な自分がいること。
羨ましく思える人達の存在。
それでも歩みを止められない現状。

泣いてしまいました。
沢山のお客さんの前で。
僕は泣いてしまいました。

どこか、解放された感覚がありました。
力が少し抜けていく感覚。

今までとは違う「頑張る」に
出会えた気がしました。

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下手だった頑張り方。
約3年のソレは長いのか短いのかよくわからないけれど。
無駄では無かったようです。
見てくれてる人がちゃんといたのです。

思い切り泣いたあの日から驚くほど視界が広くなりました。

居酒屋では日本酒バイヤーとしての顔を持つようになり、バイトという立場ながら責任をヒシヒシと感じる日々。

また、音楽以外のフィールドの方と出会う機会が増え、朗読劇の参加やら、地方での包括センターでの演奏だったりと、以前より遥かに広がった音楽活動の幅。

そうして、音楽と酒。
自分の中でこの二つは。
どんなことがあっても切り離せない柱になりました。

二足のわらじ。
以前より今の方がずっと忙しいはずなのに、時間を上手く作れるようになった。
視野が広がったからだろう。

こうしてゆっくりコーヒーを飲む時間も大切に出来る。

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今年30歳になる。
30歳になるのです。

一つの区切りだ、って思っていたけれど。
今はそうではなくて。
あまり意識していません。
寧ろ楽しみかもしれない。

やりたいことが出来たから。
その為に動いていかなければ。

音楽と酒。
その2つで。
いろんな人が心地よく過ごせる場所を作りたい。

気軽に立ち寄れるような。
帰って来られるような。
バカ笑いできるような。
愚痴をこぼしたくなるような。
頬杖をつけるような。
涙流せるような。
いきなり歌い出せるような。

そんな空間を僕は作りたいのです。

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この先も色んな人やモノや場所に出会うでしょう。そのどれもを取っておくことは残念ながら出来ません。

「あいうえお・ん」を大切にしたい。

あい=愛
うん=運
えん=縁
おん=恩

取捨選択しながらありふれた日々を行く。