風邪だといいな、と思っています。
…あ、風邪引きたかった、という意味じゃなくて、インフルエンザだったら嫌だな、ということです。
とにかく喉が痛いのです。
熱も出てないし、寒気みたいなもんもないので多分大丈夫だとは思うのですが、病院は行きます。
今日の午後からの仕事ととても楽しみにしていた飲み会の予定を全てキャンセル、家で出来ることを、と思えども気持ちは上手く動いてくれません。
声は出ないけどピアノを弾くことは出来る。
パソコンで作業も出来る。
本だって読める。
音楽を聴ける。
テレビを見られる。
文字が書ける。
思う存分寝られる。
…はずなんだけど。
気持ちは動いてくれません。
何もやりたくない。
ふと寂しくなってしまうことがあります。
でもそれは具体的に説明できる理由がありません。
「ふと」なんです。
実に厄介な代物です。
弱みに付け込んで、その隙を狙ってやがったんだな。卑怯な奴らだ。
とてもいい天気です。
リビングに陽射しが入ってくる。
冷蔵庫がウィンウィン言ってる。
目の前の時計は毎日何秒かずつ遅れていく。
コーヒーは美味い。
新聞には知りたいことは載ってない。
静かすぎて耳が痛い。
とても柔らかくて冷たい午後です。
自分はどちらかというと自己主張は激しくない方です。音楽活動を続けてきた分、今でこそ多少マシになっていますが、基本は波風立てずに穏やかな暮らしを望むタイプです。
何かをやるだけで精一杯。
そう、もう「やる」ってだけで。
常に不安と隣り合わせだし
時には不満と対峙して
ハッキリ言ってしまえば嫌なことだらけですよ。
なんでこんなに上手くいかねぇのって。
昨日、あるところから汚い話を聞いたのもあって、あぁ、それが今日の虚しさを加速させてるんだろうと思う。
…でも。
これは甘えだ。甘えです。
誰だってそうなんですよね。
理不尽な景色や状況ってのは誰にも訪れて、どんな環境であれみんなそこで必死に生きている。わかっているんだけれど。
隣のあの子が眩しく見える。
親しいと思っていた人は丘を越える。
見ている星の色が違う。
気付いたら。気付かぬうちに。
寂しさが落ちている。
それを拾ったんだろう。
仲良くできるかもしれないって。
温め合い、慰め合おうだなんて
そう思ったんだろう。
「ふと」だなんて、言い訳だ。
解ってるんだけれど。
静かな午後。
何もやらなくたって空は進んで
ちゃんと夜を迎える。
なんて贅沢な午後なんだろう。