9/25 @JAMライブレポPart1(PASSPO,ブクガ, sora tob sakana) | アイドルKSDDへの道(仮)

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心に茨を持つ山梨県民こと「やまなしくん」のブログ。基本UKロックが好きですが、最近はもっぱらオルタナティブなアイドルさん方を愛好しています。

@JAM(アットジャム)というのは以前から催されている大規模なアイドルフェスティバルであるということは知っていた。TIFこと東京アイドルフェスティバルがアイドル界のフジロックとすれば、@JAMはさしずめアイドル界のサマーソニックといったところだろう。

今年のTIFは干した自分ではあるが、こちらは行きたいと思った。僕の好きなグループが多数出演しているし、2日目メインステージのトリが、でんぱ組.incだったからである。最近の「かがやきツアー」に行かなかったダメなでんぱオタとしては、この貴重な機会を逃したくない、という動機もあった。

今年は、従来の横浜アリーナから幕張メッセへと舞台を移し、「@JAM×ナタリーEXPO 2016」と銘打たれて、イベントが開催された。僕は2日目、9月25日への参戦を決意し、チケットを入手した。

しかし、前日になって、なんだか面倒になってきた。「チケット代7,800円って、よく考えたらけっこう高いし、幕張メッセってよく考えたら結構遠いし、この手のイベントって出演時間かなり短いし、Twitterで観ると音響が最悪らしいし…これだったら、新宿当たりの対バンイベントへ行った方が良かったかも…」と思い始めてしまった。だがしかし、すでにチケットを買ったので、もはや後には退けない。思い切って行くしかない…。

当日、朝早く自宅を出て、ちょうど10時に会場の幕張メッセに着いた。混雑を覚悟していたが、入場口で並ぶこともなく、拍子抜け。まあ、先月いったサマーソニックとは規模が違うか…。入場の際に、CDが配られた。このイベントのためのスペシャルユニット「@JAMオールスターズ」のCDだ。みりんちゃん、かわいい…

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さて、会場に入ると、すでにメインステージでライブが行われていた。「ん…?あれはパスポの皆さんでは…?」

PASSPO☆がバンド演奏をしていた。これが噂のBAND PASSPO☆か!ロックアイドルをコンセプトにしていたこのグループは、最近本格的にバンド演奏を始めたのである。僕は特に追いかけていたわけではないけれど、メンバーの増井みおがマリリン・マンソンとかスリップノット好きでロックキッズでベースを弾いていることとか、玉井杏奈のブログが文才ありすぎだとか、森詩織がアイドルらしかぬ豪放磊落なキャラであることとか…を知っていたこともあって、するするとステージに引き寄せられていった。

僕は、玉井杏奈嬢をガン見せざるを得なかった。なっ…なんてしやなかで正確なドラミングなんだ!しかもフィルもバシバシ入れているぞ!その隣の増井みおちゃんもがっつりベースを弾いているではないか。キーボードもディストーションの効いたエレキギターもよく鳴っている。2人のシンガーは前方に張り出したステージの先端から、客席を盛り上げている。



曲もけっこう…良いではないか。うーん、これはスゲー良い!と思ってしまったぞ。 …他に目当てがあったので、2曲聴いただけでその場をあとにしたが、後ろ髪をひかれる思いだった。


さて、隣りのフロアに足を踏み入れると、まるで工場の騒音のような響きが聴こえてきた。

「こっ、これは…!!?!?!!!」

右手に小さなステージがあり、その裏に、背中合わせにしてもう一つのステージがあるのである。そして左手には別のステージがある。1つのフロアに3つのステージがあり、そこに隣のステージの音響も流れ込んでくる。そしてステージでは、同時進行でアイドル達が歌いながら踊っているのである。

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「な、何てカオスな光景なんだ…!」しばし、衝撃で空いた口がふさがらなかった。いろんな意味でヤバい現場に来てしまった…そう思った。

さて、その「背中合わせの2つのステージ」へ行くと、期間限定ユニット、ユフ♬マリ がステージを繰り広げていた。終わったあと、ステージ前へと移動した。Maison book girl(ブクガ)のステージを観るためだ。ブクガのライブはこれまでちょくちょくイベントで観ていて、今回で5回目だった。

ライトグレーのモードな衣装に身を包んだメンバー4人が現われ、ステージが始まると、他のステージの音は気にならなくなった。4+3拍子、5拍子…僕はいつものように、変拍子の曲のリズムを取りながら、ユラユラ揺れながらステージを眺めていた。

ブクガの音楽は独特の箱庭感があって、それを表現するダンスも、歌も、とても素敵だった。やっぱりブクガはいいなぁ…と、改めて思った自分だった。



しかし、曲と曲の間には、周りから大音量の雑音が流れ込んでくる。こっこれはひでーよなぁ…メンバーの皆さんに同情せざるを得ない。出演者も観客も、目の前のライブに集中することを求められる過酷な環境…それがこの@JAM なのである…。

その次は、ステージを移動し、オサカナことsora tob sakanaのステージを観ることに決めていた。最近アルバムがリリースされたのだが、これがもう、アイドルっつーより邦楽ロック屈指の名盤とも言いたくなるような出来栄えで、そのカッコ良すぎるサウンドと、中学生のあどけない歌唱のギャップに感嘆した僕は、機会をとらえて、なるべくライブをたくさん観たいと思っていたのである。

こちらのステージ(ブルーベリーステージ)の音響は、はっきり言って酷いものだった。さっきは気にならなかった周りの音が、ここではかなり目立っていた。本体の音も、あまり良くなかった。僕は脳内で音を補完しながら(笑)ステージに集中しようと努めた。となりにいるおじさんが全力でメンバーの名前をコールしている。うひゃあ。でも気持ちは分かるよ…。

僕が特に好きな「夜空の彼方」が1曲目だった。やっぱり胸に迫る名曲。ふうちゃんこと神﨑風花ちゃんがずっと笑顔で踊っている。すごいなー。そして「広告の街」…これはイントロのリズムが複雑で僕は未だに把握できないのだが、そんなリズムのキメに、ステージ上の4人は歌とダンスをビシバシと当ててくる…こ、これはカッコイイ!



最後の曲は、オサカナらしい爽やかな「クラウチングスタート」だった。音響はクソだったが、sora tob sakanaのヤバさは感じ取れた。次はライブハウスへ観に行かなくてはなるまい…そう決意せざるを得なかった。

* * *

【特典会での出来事】

sora tob sakanaと、何かしらの接触を持ちたいと思った。考えた末に、グッズのタオルを買って、握手会に参加することにした。オサカナちゃんは「チェキ券」を売っておらず、物販で購入すると特典会参加券をもらうことができるのである。

メンバーの皆さん方は、テンションが高かった。満面の笑顔で「ありがとー!」と声をかけてきた。いやー、おじさん方相手に…アイドルってすごいなぁ…。僕は「ライブ、カッコ良かったです!」とか「アルバム大好きでよく聴いてました!」とか話していた。

最後のふうちゃんとは「チェキ撮ったことありますよ。」と声をかけた。

「え、どこで?」

「えっと……………(言葉が喉につっかえて出てこない)」

結局言えないままに、その場を離れてしまった(笑) 言えなかったが、それは今年4月の「ギュウ農フェス」でのことだった。あれが僕のオサカナ初現場だったのだ。

* * *

Maison book girlのメンバーとは、2人とチェキを撮ったことがあった。今回は、ゆいまーること井上唯ちゃんと撮ってもらうことにした。

ピースサイン以外のポーズを開拓したいと思っていた僕は、彼女に「おすすめのポーズを教えてください」とたずねてみた。すると

「……ピース」

との返事が。「え?ピースですか!スタンダードなやつですね!」…というわけで、普通にピースサインで写真に収まった…。

「どのアイドルさんが好きなんですか?」

「ゆるめるモ!が好きなんですけど、ブクガも好きで、ちょくちょくライブ観てました…。」

「今日のライブ、周りの音が…」

「あれは過酷でしたね。ステージの前だとそんなに気にはならなかったですけど…」

という話をしていたが、ゆいまーるは声が低く、テンションが低かった。その前に参加したsora tob sakanaのメンバーのテンションの高さとの落差たるや…。そしてテンション低いままに、別れ際に「いえーい!」と話す姿が、なんか良かった。なんか良かったのだ、歌詞の暗いブクガっぽくて…。

(つづく)