仕入先から頂いた感謝の言葉1 | 儲かる仕入術!! ~現役!外食チェーンのバイヤー@ケイゴ~

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 【より良い品質のものをより安い価格で仕入れる】方法を理解し実行して頂くことで、得する(≒儲かる)方法について解説していきます。特に、飲食店の経営者の方や外食の食材・資材の仕入担当様向けです。

 毎度さまです。

 とてもうれしいことに、商談中に仕入先の方に感謝の言葉を頂くことがあります。
それはこちらがモノを買うからではなく、私の考え方ですとか仕事への姿勢に対して少なからず良い影響を受けたと言う理由です。
 
 そんな時どんな話をしていたのだろうと、ふと振り返ってみました。
ある時は、メーカーとしての品質管理についてでした。その会社は、長年社長のトップセールスと決断の速さ、商品の完成度で群を抜いており、何かと商品が採用になる仕入先でした。息子さんが社長と同行されるようになり、今はその息子さんが私の営業窓口をされています。そんな素晴らしい会社ですが、いざ本番の製品が出来上がってみると、品質レベルが当初のサンプルと違うのです。商談を決めるまではほぼ完ぺきなのに、無理な納期にも頑張って対応してくれるのですが、フタを開けてみると、大なり小なりクレーム沙汰になってしまう。そのようなことが重なり、上司から、同社との取引を縮小していくように指令が出たほどです。
 私は、同社から仕入れている既存の商品を他社に切り替えようと動きましたが、種類が多く、しかも私の会社からも投資をしており、一朝一夕に切り替えることは難しいと判断しました。
 そもそも、同社は営業力はあるのですが、製品の製造・品質管理がほとんどできていませんでした。決めたら、その内容を現場に落とし込んでおしまい。社長も息子さんも、私の会社に納品されても商品を見ていないほどでした。

 社長には再三、品質管理を改善頂くようお願いしましたがなかなかこちらが望む動きをしてくれない。そうなると、本当にこの会社との取引を止めなければなりません。そこで、私は営業窓口を息子さん一本にしていただきました。それから、息子さんと私の間で本音の話がいろいろとできるようになりました。息子さんも、私の意見に賛同しながらも、社長である父に反論できず、板挟みになっているようでした。
 
 結果として、私と彼は『互いの信用を取り戻す』ことを最優先に、互恵関係を築いていくことを約束しました。私も正直言いまして、同社を切ることのエネルギーはかなり大きなものだと感じておりましたし、同社にとっても弊社との取引がじり貧になることは決して望むところではありません。さらに言えば、同社に対する私の上司の評価は地に落ちていましたから、まずは信用を回復していくしかありません。一つ一つの商品について、商談、製造前、製造中、製造後の検品強化や、在庫管理など、密に連絡を取り合い、私が考える品質管理を実践していただきました。彼は、私が何かを話しするたびに必ずメモを取り、取りこぼさないような姿勢を見せる方です。私も、彼のそのような姿勢に学ぶことはたくさんありますし、今も同社とは大事なパートナーです。互恵関係だった過去に比べ、今は本来の信用を取り戻しつつあります。

 私は彼に特別なことを言ったつもりはありません。ただ、正直なWIN-WINの仕事をしたいと思い、商談の中で彼に本音をぶつけていっただけのことです。

 商談は、『腹の探り合い』であることもしばしばですが、私は信用できる人には特に自分から腹を割って話をしたい。そうすることで、もし気持ちが伝われば相手も心を開いて、私の会社の為に一生懸命やってくれる。それが本来の商売の姿ではないかと私は思います。

 本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 
 感謝@ケイゴ