ノック 終末の訪問者 | 忘れるからね

我が家は公道に面しているせいか、時折理由の分からぬ訪問者が訪れる。一度はある休日、昼過ぎに家を出ようと玄関ドアを開けたとき、何かがドアの前にあるらしく開かない。しかし、抵抗はそれほど重いものではなかったから、少し力を入れて、自分が出られるくらいの隙間を作って外に出た。すると女性物と思しき、中身の詰まった感じのするリュックが置いてあった。

気持ちワルーと思った僕は、とりあえず何が入っているか分からんリュックはそのままに警察に連絡した。

先に開けて、物が無くなってるとか濡れ衣も厭だし、気持ちの悪い物が入ってるかもしれないし、更には爆発物とか危険物の類の可能性もなくはないしで開けることは出来なかった。

そのリュックを警察に持っていってもらい、やれやれ、何だよ気持ちの悪い。と、夜にはもう忘れてしまっていた。

時間は深夜1時頃、ぼけーっとリビングでDVDを観ていたら、インターホンが鳴った。

なんぞ?こんな時間に誰ぞ?

そう思いながら、インターホンのカメラを見ると、バッサバサの長い髪で表情の伺いしれない細長い女が立っている。カメラ越し深夜のことであるから分からないが、白っぽいワンピース様の衣服を着ていて片手に紙袋を提げている、嘘やんうちに貞子が来たっ!

思わず声が出そうになる。ひょっとしたらちょっとヒャッくらいは言ったかもしれない。

こうわーマジで怖い、どないしょ、息を殺して、もう就寝してますよ感を出し居留守を決めこむ。

インターホンに応答しなかったから、一定時間でカメラが消えた。外の様子が分からない。こえー。

それから10分ほども気配を殺したろうか、恐る恐る二階の窓から玄関口を見下ろすと、もう人はいなかった。

あれなんやろう?リュック拾ったお礼か何かだろうか?にしても時間おかしいし、見た目もルッキズムは良くないと分かっているけど、それを念頭に置いて見てみても変で怖かったし。未だに何だったのか分からない。

もう一つ不可解な来訪者があったのだけど、話が長くなるのでその話はまた別の機会に。



「KNOCK ノック 終末の訪問者」
        2023年 アメリカ
       監督 M・ナイト・シャマラン
人里離れた森のなかで、同性婚の男二人と、彼らの娘だという10歳前後の賢い女の子が平和に暮らしていた。ところへ、理由の分からん4人組が訪ねてくる。
彼らは、住人に無茶苦茶な選択を強いる。
突飛な話過ぎて、いまいち訳が分からんまま終わった。訳の分からん訪問者とは関わりを持たないのがベターやな。とか。